昨晩のNY市場は先週からの下落に対して下げ止まりを見せた形になった。

ダウは417ドル高と反発、一時割り込んだ240日移動平均線から大きく上昇して先々週末の水準まで戻しての引け。
とはいえ、昨年11月19日からの下降トレンドの上限はまだ抜けきれておらず、下がってきている20日移動平均線にも手が届いていない。
今週は景気指数や雇用統計など指標の発表が相次ぐ予定で、加えて自動車税の実施やその他貿易関税に関する発言などもあるだろうと想定され、ここで一服、とまではいかないかもしれない。
少なくとも今晩のISM製造業景気指数の予想は前回よりも若干低く、これが実際にさらにマイナスとなると再び不安視されて買い戻しからの戻り売りとなる可能性もある。
引き続き警戒は必要だろう。
ナスダックは下髭長く陽線となったものの、前日比プラスには至らなかった。

ダウ同様関税関連の結果と指標の影響はあるだろうが、ここまでの下落に対する後始末は少々時間がかかる可能性が高い。
とは言えここでなんとか踏みとどまって、先々週末の水準に戻すことが先決だろう。
チャート的には20日移動平均線は240日移動平均線に対してデッドクロスしたことでさらなる弱気材料となるのだが、これを覆すには先の水準以上の戻りが必要となるため、軽々に底打ち反転と言い切ることはできそうにない。
まずは今週末にかけての動きを確認して判断すべきだろう。
先物35480円の安値から360円高36020円で引け、日経平均は一旦下げどまるか
夜間先物取引は一時35500円を割れたもののその後は戻し、結果360円高の36020円での引けとなった。

昨年8月に続いて9月頭の下落時の水準で止まった印象だが、本当に底打ちとなるかどうかはもうしばらく様子を見る必要がありそうだ。
とは言えここでの一服は若干ではあるものの反発を期待できる結果で、前日の陰線の半値位置、36255円まで戻していけるかどうかにもよる。
今日だけでそれ以上の上昇を望むのは欲張りだが、引けにその付近まで戻して維持できるなら、明日以降少なくとも先週末の下落前の水準までの戻りを期待しても良さそうだ。
ただ、そこからさらにの上昇は、今日の日銀短観や今後の米国指標、関税関連の発言に対する市場の評価など、色々と条件が多い点は注意が必要で、何れかが先行き不透明を表す結果となった場合、このシナリオは崩れてしまう可能性がある。
日経平均としては、この先物の反発を受けた上でまずは日銀短観の行方を気にしつつといったところになりそうだ。

今日1日でどこまで戻せるかは微妙だが、戻るならば前日の陰線の半値戻しとなる36000付近は最低限引けで維持してもらいたいところ。
先物の半値戻しは36255円なのでそれに至るなら尚良し、あわよくば窓の下限となる36440円まで、と欲を言えばキリはない。
一方で36000円を境にして下回ったまま推移する可能性もあり、その上で更に前日安値の35541円を割り込むと、このまま下落が続くこととなる。
できればこれだけは避けてもらいたいところだが、ざら場の動きと米国夜間取引の成り行き次第といったところなるだろう。
日経先物時間足別目安
- 4時間足 36300円が上値の目安、その上は36530円まで、下値は35800円、35700円が目安
- 時間足 上値は36320円、36480円、36780円、下値は35930円、35790円、35720円まで
- 30分足 36040円を抜ければ36320円、36400円、36480円まで、下値は35880円、35820円でそこを抜けると35670円まで下げる可能性あり
- 5分足 36080円が上値の目安で、これを抜けると戻り継続、一方で36000円割れると35940円、35890円、35820円が目安となる