昨晩のNY市場は反発。

先々週末の寄り付き水準まで戻した格好で、調整入りには至らず、揉み合い継続となった。
中東情勢に対する警戒感は薄れ、再び利下げ期待が台頭してきた点は評価して良いだろう。
ただ、ここまでのイランとのやり取りを見ていると、なんだか茶番のようにも思えるのだが、やはり戦争や紛争は起きないか、極力短く済むことが望ましいとも思うので、この際目を瞑るべきだろう。
いずれにしても懸念事項は後退し、再び経済そのものへ市場関係者の目が向き始めた点は、市場にとってはプラスとなるだろう。
とは言えここからの上昇が約束されたわけでもないでの、まだ手放しで喜ぶには早い気もする。
昨晩発表された中古住宅販売件数は予想を若干上回ってはいるものの、改めてFRBへの利下げ期待発言が流れるなど、今後の金利の変化には注意したい。
ナスダックも反発、横這いの水準を保っている。

中東情勢に対する安心感から原油も一気に7%下落し、緊張が和らいだこともあり、ダウ同様戻した格好。
ここから再度右肩上がりに転じるかどうかは今晩以降、今週の課題となりそうだ。
今晩から週後半にかけての経済指標と、FRBに対する利下げ圧力など、注目したい。
先物220円高で38600円台回復、日経平均は戻りを試す
夜間先物取引は、前日の終値から引き継ぐ形でスタートした後、一時38220円まで押す場面もあったものの、その後一気に回復し、38620円での引けとなっている。

イランのカタール米軍基地への報復攻撃を受けて一時急騰したドル円に対して逆に一気に下げた先物だったが、イランからは事前通告がありほぼ全てのミサイルの迎撃に成功し人的被害0、その他の被害も少なかったとの結果に市場は一気に回復していった。
トランプ大統領のコメントもあり、中東情勢に対する懸念が後退した点は大きい。
原油も高値から一気に7%の下落となり、市場は正常化しつつあると言える。
その上で、今日を足がかりに再度高値を目指すことができるかどうか、この後のざら場での動きが重要となりそうだ。
これを受けて日経平均は戻りを試す展開と想定される。

引けにかけての強さが実際はこの米国とイランの茶番がリークされていた、としたら理解もできるが、正直納得はしづらい。
とは言えそんな矜持よりも相場の方がよっぽど重要なので、それらの感情は横に置いておくとして、今日は38800円台を目指す展開になる、と想定しておきたい。
もちろんこれを高値に調整入りというパターンも可能性としては残っているが、仮に為替が円高に進んだとしても、単純にリスク回避のドル買いが円の買い戻しという形に回帰するだけであるとしたら、それほど重しにはならないように思うのだが、どうだろうか。
上値の目安は先週木曜の陰線の中値となる38680円付近だが、これは簡単にクリアしそうで、その上で木曜高値の38870円、水曜高値の38885円が次の目安になる。
この2つを抜けると高値更新となるのだが、果たして今日そこまで勢いを出せるかどうかはこの後の先物から始まる火曜の値動き次第だろう。
今日上昇できるなら、少なくとも水曜一杯は続いてくれるのでは、と考えている。
なお、下値は昨日の高値、終値の38350円前後が最初の目安で、これを割り込んだ場合、先物の夜間安値38220円が次の目安になる。
これを割り込んでいくとなると上昇の目論見は崩れ去る可能性が高くなるので、その際は注意したい。