昨晩のNY市場は大幅反発となった。

窓を開けての上昇で、ダウは横這いから再度上昇のチャンスを掴んだように見える。
イランとイスラエルの停戦条約が結ばれた、というトンラプ大統領の発言からしばらくして実際に停戦のニュースが流れ、原油価格が大きく反落、それを受けてNY市場は急反発となった。
また、FRB議長のパウエル氏が利下げに関して「多くの道筋がある」といった発言で市場はこれをプラス要因として捉えたようだ。
トランプ大統領は大幅な利下げを繰り返し要求しており、パウエル議長はそれに対して慎重な姿勢を続けていたが、今回の発言は若干ハト派的に捉えられたようだ。
早ければ7月にも利下げがあるのではないか、という期待が出てきたとも言える。
このまま期待通りに進むかどうかはわからないが、今晩以降続く経済指標の内容はこの利下げ問題に大きな影響を与えることにもなるので、注視すべきだろう。
ナスダックも窓を空けての上昇。

無人タクシーサービスが初日問題なく稼働したことを好感してテスラの株が週初大幅に上昇し、昨晩のパウエル議長の発言もあって直近の高値を更新となった。
5月19日からの上昇トレンドのレンジの中で、4月7日からのトレンドレンジ下限まで値を伸ばした格好。
この後続伸となる場合は、その下限のラインかはたまた5月19日のレンジ上限までが次の目安となりそうだ。
後者の場合は史上最高値更新も見えてくるので、今週更新なるか、といったところだ。
月末に向けて諸問題が解決する中、もうしばらくはこの右肩上がりが続く可能性は高くなったと言えるだろう。
夜間先物は小動きの中60円安、それでも日経平均は続伸を期待すべき
夜間先物取引は一時38600円まで下げてからの結果60円安、38750円での引けとなった。

押し目らしい押し目にはならなかった、という見方もできる一方で、NY市場の大幅反発に全く乗っていなかった点は気になるところでもある。
とはいえ直近の高値を前日ざら場で更新している点は評価できる。
今日もざら場での動きを期待するなら、39000円突破という目論見を立てても良いのではないだろうか。
ただし、月内最終を明日に控えており、そこまでという期限付きの可能性もあるため、油断は禁物だ。
これを受けての日経平均は、重い展開となるかもしれないが、それでも続伸を期待したいところ。

せっかくここまで来たのだから、という感情的な部分もあるが、あと二日くらいは上昇しても良さそうな雰囲気でもある。
チャートは前日を除き5月22日からの上昇トレンドのレンジ内にほぼ収まって右肩上がりを維持していると見てよく、レンジ中央のラインを見ると今日は39000円をわずかに抜いた位置にあるため、これが最初の目安としたい。
前日の高値38990円もそうだが、まずはこれらをうわ抜いて行かないと話にならないと思うのだが、果たしてどうだろうか。
そこから上は39200円台が次の目安になり、最終的には2月高値39581円が目標として考えて良さそうだ。
今日そこまでを考えるかどうかは別として、明日を含めて考える分には妥当な範囲だと思う。
一方でここで下げてしまうと小さいながらもダブルトップ形成となるので、あまり芳しくないことになる。
今はまだ早い、という感情的なことは再びさておき、そうなった場合は少し月末月初の動きに対して考えを改めなければならなくなるので、一応頭の隅に置いておくことにしたい。