米国雇用統計の結果を受け、ダウは急騰、2%超の上昇となり、701ドル高の33762ドルと週初からの下落を全て帳消しにした。
土曜日には債務上限問題に関する法案にバイデン大統領がサインし、無事米国のデフォルトは回避されたが、これを見込んでの上昇もあったろう。
これで再び、ダウは上昇トレンド継続が可能な位置となったが、必要なのはこの後の動きで、これが一過性だったとなると逆に下降トレンドに入る可能性が再び高くなるため、FOMC前の1週間は要注意だろう。
まず目指すは5月1日の高値34200ドル付近だが、勢いがあればすぐにでもタッチできそうな位置なので、早晩この方向性の結果は出そうに見えるが、果たしてどうだろうか。
32000円チャレンジとなる日経平均
NY市場の動向に合わせるかのように日経先物も金曜日の引け後のナイトセッションで一気に31800円台をクリアして、一時に32010円までつけて引けは31970円で週末の取引を終えている。
これで週明けの日経平均が鞘寄せするとなるといきなり32000円にチャレンジとなるのだが、プレオープニングの間に先物が売られてしまう可能性はあるので、実際にはもう少し下で寄り付くことになるかもしれない。
何れにしても金曜日の現物の終値は31524円なので、窓を空けての上昇となりそうなのは確かなので、寄りついた後にこれを埋めに来るかどうかで今週の動きが伺えそうだ。
仮に窓埋めとなった場合はそこを起点に反発は可能で、その場合はSQ前日くらいまでは上昇傾向が見えるだろうし、逆に窓埋め拒否となった場合は、早ければ火曜が天井ということもあり得そうだ。
想定通りに行くことはあまりないのだが、いずれにしても、今週はSQがあるため、その前後を起点にしてこれまでとまた違った動きになる可能性があり、今回の上昇が止まる可能性もあると考えるのは妥当だろう。
となると、32000円が1つの節目となるのだが、その上に控えるは、かなり上なのだが1990年7月18日の33187円。
可能性はまずないと思うが、そこを目指していくことも一応念頭に入れておく。
その場合、SQまでで一気に取りに行けるかどうかは正直かなり無理があるともうが、SQを跨いで二段構えでならあるかもしれない。
それとは逆に、SQで32000円を天井にして反落、というパターンも十分あり得る。
ここまでの上昇はかなり無理があったので、そろそろ天井、ということもあり得る。
ただ、31000円台ですでに1週間以上滞留していることもあり、意外にあく抜けしそうにも思える。
あとはここまでは外資系主導での動きだったので、これがいつまで続くかにもよるだろう。
FOMCでの利上げ問題
FOMCに対してこれまでは利下げ期待もあったようだが、ここへ来て雇用統計など相変わらず好調な景気動向が見えている中、その利下げ期待が後退しつつある。
先週末のダウの急騰はその辺りを織り込んでいる可能性が高く、そうなると、FOMCで材料でつくしの可能性もあるのだが、今度は逆に利上げが継続するのでは、という見方も出てくる。
これについては意見は分かれるのだろうが、今回のダウの急騰が利上げ方向に合わせた上げであったとなると、今週はまた不安定な動きになりそうだ。
少なくとも米国の利上げ問題は日本の市場も影響を受けることになるので、FOMCまでの間のFRB理事の発言には要注意だ。
これが32000円の天井とどう結びつくかは週明け以降に見えてくると思われる。
まずは月曜の動きを見たみたい。
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