昨晩のNY市場は大幅な上昇となった。
ダウは703ドル高と窓を空けて大幅続伸、一気に移動平均線を上抜けてきた。
昨年末の高値付近まで戻したことにより、トレンドの変化が望める格好となった。
ただ、急上昇の反動もあるだろうし、CPIは予想通りとは言えまだトランプ氏の増税などの政策に対する不安は残るため、手放しで喜ぶわけにもいかない。
週末の指標をもとにここで上昇の足掛かりを作れるかどうか、この上昇が買い戻しだけで終わるかどうかが重要になる。
ナスダックも窓空けでの反発。
こちらも20日移動平均線の上で引けており、11月15日からのトレンドの下限にも届いている。
このラインを維持できるかどうかが今週の要となりそうだ。
FOMCまでまだ2週間あるためここから上昇が続くかどうかは微妙だが、これで一旦下げ止まった後、もう一度調整が入るかどうか、今週は見極めたいところだ。
先物38780円で日経平均は底打ちも、後場からの売り込みに注意
夜間先物取引は390円高、38780円で取引を終えている。
120日移動平均線の上、昨年11月28日からのトレンドの下限の上に顔を出して引けたことは重要で、今日はここを維持して終われるかどうかが更に重要なポイントなる。
上抜け切れればこのトレンド内での動きになると想定できるし、ここをぎりぎり維持、あるいは頭を押さえられた格好になると、トレンドの下限に沿っての上昇が見込まれる。
一番困るのは、上髭となってしまうことだ。
ここで上髭で引けると、10月15日の下降トレンド内での動きが強くなり、再び下落もあり得るということになる。
これを受けての日経平均は、一旦底打ち反発からのスタート。
こちらは先物以上に上値抵抗がシビアで、昨年10月15日からの下降トレンドの上限38900円、1989年12月29日の高値ラインと60日移動平均線がちょうど38979円で重なっており、これらが今日の上値抵抗となる。
心理的節目の39000円もあって、月曜のようにスパッと上抜けられるかどうかが最初の関門となる。
更に、後場からの売り込みが再び出てくるかどうか、これも重要な要素になる。
様々な要因で売りが嵩んでいるのは事実だが、先物の裁定買い残や信用取引の空売り比率など、これらの要因がうまく解消されればここからの上昇も期待できる。
一方で、再び後場に売り込まれると下降トレンドの傾きに影響を受けることになるため、もう暫く下降トレンドの中ということになる。
その場合は120日移動平均線の38660円付近を中心とした動きとなり、反発できずに横這いから踊り場の形成からの下落が、来週の日銀金融政策決定会合まで続くことになる。
今日は39000円と38600円台のどちらにベクトルが向くか、見極める日となりそうだ。
日経先物時間足別チャート強弱
- 5分足 790円を頭に押し目買いとなるかどうか、830円抜ければ上抜け
- 30分足 750円までは押し目買い、710円を下抜けると調整入り
- 時間足 30分足と同様、下抜けると610円~750円の揉みあいに、610円下抜けは注意
- 4時間足 やはり750円を下抜ける揉みあい、下値は500円までと幅が広い