昨晩のNYは大幅が下落となった。
ダウは一時600ドル超の下げを見せ、結果は42514ドルでの引けとなった。
ギリギリ20日移動平均線を割ったところでぶら下がっている様に見える。
中古住宅販売数が予想を若干下回ったものの、米国債利回りが上昇を続けていることに対してかなり警戒感を市場は持っているという印象だ。
大統領選を前に大きく崩れることはなさそう、と昨日書いたのだが、早くもその予想が崩れそうな雰囲気になってしまった。
今晩発表予定の失業保険申請数や新規住宅販売数などにもよるが、予想を大きく下回らない限り金融緩和は遠くなり、米国債券利回りが上昇を続ける可能性もある。
ここで20日移動平均線を割り込んでいくと次は42000ドル割れから更に500ドルほど下まで支えが見えないので、その場合は下落が続くことになりそうだ。
ナスダックも昨日までは堅調に見えたが、一気に陰線となってチャートが崩れてしまった。
一部メディアではアップルの受注減がハイテク部門の売り要因となった結果と報道しているが、失望売りをきっかけとした需給の綾とも言えそうだ。
20日移動平均線の上で引けているので、この辺りで踏みとどまれるかどうか、今晩確認したいところ。
ザラ場の下落から更に先物が230円安、37000円台突入
昨晩の夜間先物取引は230円安、37840円で取引を終えている。
先物も陰線が続いており、これで9月後半の自民党総裁選直前の位置にまで下げてきたことになる。
残念ながら移動平均線3本の下に潜り込んでおり、仮に下支えを考えるとなると、9月末の安値の37290円か、240日移動平均線の36943円付近までチャート上では見つけにくい状況だ。
とは言え今回はザラ場の下落が大きかったとも言えるので、現物主導の下げと考えるべきでだろう。
日経平均は昨日の下げで120日移動平均線のところで止まったかに見えたのだが、先物が38000円を割り込んだことで、もう一段下げる可能性が出てきた。
先物とは異なり、一応過去の高値ラインが若干支持線が割になる可能性もあるが、どこまで機能するか、微妙なところ。
9月の総裁選前後の動きから、37674円のラインが1つの目安になりそうだが、仮にこれを下回ってしまうと、9月20日に開けた窓の下限、37394円が次の下値目処となる。
マスコミが自民党単独過半数割れや与党不利を掲げている記事が散見される中、衆院選を前に純粋な売りと仕掛けが交差して、もう一段の下げにつながる可能性もありそうだ。
一方で今日踏みとどまるとしたら、38000円のラインが目安となるが、東京メトロにかなり人気が集中していることもあり、指数への注意が削がれるタイミングで動きが出る可能性もあり、要注意といったところ。
何れにしても選挙前の状況としてはここで反発できるようには思えないため、素直にこの下落を受け止めつつ、選挙後の市場を考えて行動を起こし始めるタイミングでもある今日明日は、少しギャンブルをしてみるのが肝要かもしれない。