昨晩のNYはダウとナスダックで明暗分かれた結果となった。
ダウは反落。
ISM製造業景気指数が予想を下回ったことによる大幅な反落後に利下げへの期待で買い戻し、というメディアの解説には少々眉を顰めたが、何れにしても前日の上げに対する戻り売りや利食いを消化して戻った点は評価できよう。
インフレ懸念があるにも関わらず景気指数が多少落ち込んだからといって売りに走るのはあまりに短絡的であるし、周り回って利下げ期待が高まるなど手のひら返しもいいところといった単純な発想はなんとも言い難いのだが、それでも、金利高止まりで製造業の活動全体が鈍くなっているという点は理解できよう。
所謂スタグフレーション気味な状況とも言えるので、今後はこういった状況がどう変化していくのか、あるいはしないのかに注視すべきだろう。
20日移動平均線の下での動きになっているため、これを上抜けないと、折角反発してきたのが無駄になってしまう。
今晩の非製造業部門の景気指数に注目したい。
ナスダックは長い下髭を続けつつも続伸となった。
NVIDIA強しという印象なのだが、AMDと同じくして新チップの発表をした結果がこうも明暗分かれるとなると本当に一強となってしまったのかとも思う。
何れにしてもここまで明確に底堅さをチャートで見せつけられると、もう一踏ん張りしてくれそうにも思うのだが、金利云々を無視した動きがいつまで続くか、興味津々でもある。
さらにこの先、再度17000ポイントへタッチするところまでは可能性があるとして、その後どうなるかが気になるところだ。
先物240円安で戻り売りが顕著、日経平均は戻り売りに耐えられるかどうかが鍵
夜間先物取引は240円安、38700円での引けとなった。
一時38430円まで下げたものの買い戻しも入っての引けは、ざら場の日経平均にどう影響するだろうか。
現物の方は窓が空いた状態なので、これを埋めるには38526円付近まで押す必要はあるのだが、20日移動平均線と60日移動平均線の間になるため、仮にそこまで落ちたとしても戻して来れる可能性は十分にあると思われる。
また、そうではなくそのまま20日移動平均線付近でも戻してくる可能性もあり、窓を開けたままということもあるだろう。
何れにしても戻り売りからの下げに対して、今日は底堅く推移するでは、という想定となる。
下値は先の38526円、60日移動平均線の38426円付近となるが、20日移動平均線の38625円前後で止まる可能性も一応考えておきたい。
底堅い一方で上値も重い展開となりそうで、38800円が少々遠く感じるかもしれない。
ただ、上手くすれば後場に反転してくる可能性があり、その場合は昨日の終値付近まで伸ばしてくるかもしれず、その場合は一気に39000円まで戻してくるかもしれない。
あくまで希望的観測でかなり都合のいいシナリオなのだが、若干の期待はしておきたいところ。
尤も、順当に底堅く推移するなら、38800円前後が今日はいいところなのかもしれない。