昨晩のNY市場は続伸。

ダウは昨日の高値を抜くことはできなかったものの小幅高となった。
ハイテク部門の高騰により支えられた格好だが、やはりスタグフレーションへの懸念はまだ払拭されてはおらず、当面の間経済指標の発表ごとに話題となりそうな気配だ。
また、トランプ大統領の中国に対する関税発言については大きな反応はなかったようだが、関税問題はいまだに燻ったままで、トランプ大統領の鶴の一声で再び市場は揺れる可能性はまだ残っている。
そうした中、ダウは先週末までの下げに対して半値以上の戻りは既に達成しているので、一応元の位置に戻る権利は得ているとも言える。
ただ、実際に全値戻しとなるかどうかは概ね好調な企業業績を背景に今後の経済指標と投資家心理が重要で、まだ予断は許さないといったところだ。
ナスダックは200ポイントを超す大幅な続伸となった。

アップルの国内投資に対する評価がハイテク部門を牽引したものだが、こちらも先週金曜の下げに対して7割以上の戻りとなり、底打ち反転は堅調に見える。
今年2月から4月にかけての下げに対してここまで上昇が続いている点は評価したいところだ。
もう少し視野を広げると、昨年12月からすでに下落の傾向が始まっていたと考えるなら、12月〜4月までの4ヶ月間の下落に対して4月から8月にかけての上昇というわかりやすいタイミングでもあるため、今月は注意しておきたい月とも言える。
ダウ共々、来週の経済指標や今週末の雰囲気には注目しておきたい。
先物は昨日同様夜間で下げるも戻して20円安、日経平均は上昇期待もSQ前で不安定
夜間先物取引は火曜の晩同様一旦安値をつけた後に戻り、結果は20円安の40790円で引けている。

明らかにSQを意識した動きなのでは、と思いたいところだが、兎にも角にもSQを迎える明日(今晩)までの間は、なんとか上値も期待できそうだ。
今の位置からだと41000円手前までは考えてもいいと思えるものの、その上は少々怪しい。
SQ通過後の動きを待つしかないのだが、今の時点では、怪しい・難しい、としか言えない。
先物は月曜の安値までの下げに対してざら場の高値においては半値戻しを達成しており、今日の終値ベースで40910円以上を達成できれば完璧とも言える。
が、それでもやはりSQというのは気になるもので、そこを起点にガラッと変わる可能性もあるので、やはり注意はしておきたい。
尤も、逆の意味でガラッと変わってくれるなら歓迎したい気分でもある。
日経平均は先物の動きから続伸が期待はできるものの、やはり上値については不安がある。

決定的な決め手に欠ける時間帯でもあり、SQ前で尚且つ為替の動きも気になるところ。
その為替については上下幅が大きいものの今のところはやはり4月から右肩上がりが続いているとも言える。

NY市場そうだが、12月から4月、4月から8月という中期的な流れの上では、今月はこの後どうなるかが決まる月になりそうに思われる。
その上で今日に限って言えば、先週後半の高値41151円から41400円台後半(これは5月22日からの平行チャンネルの上限)が上値の目安になる。
ただし、まずは目先昨日の高値40850円は抜ける必要があり、そのあとは41000円の心理的な壁が待っている。
一方で下値は40600円付近が目安で、これを割り込むとその後の展開が少々難しくなるため、サゲを演じた場合はここが踏ん張りどころになるだろう。
SQ前ということもあり、意図的な先物の動きもあるかもしれない点は注意が必要だ。
明日になったらガラッと景色が変わる、ということもないだろうが、SQ通過というイベントも気にしつつ今日の相場に臨みたいところだ。