昨晩のNY市場はトランプ劇場のせいで大幅続落となった。

為替も円高へ振れて140円台となり、債券も下落、トリプル安となったNY市場は、相変わらずのトランプ劇場開演中である。
一時1200ドル超の下落となったダウだが、まだここで下げ止まったとは言い難い状況で、わずかだが窓が空いており、この後どこかで下げ止まって戻ってきた時に引っかかる可能性もありそうだ。
4/7の安値とまではいかないかもしれないが、4/9の始値か安値付近までは一度落ちておかないと、底打ちは難しいだろう。
パウエル議長の解任騒ぎは明らかにトランプ節炸裂で、正直側から見ていてもイチャモンつけてるようにしか見えないのだが、当のパウエル議長はどう思っているのだろうか。
いずれにしてもこれで、4/9の上昇分に対する全値押しは概ね確定と考えられるため、この下げの底打ちはどんなに早くても今晩となりそうだ。
ただ、下げ止まる位置によってはもう一段の下げが出てくる可能性もあり、仮に今晩、前日比プラスで引けるようなら、その可能性が高いと考えた方がいいだろう。
ナスダックも再び窓を空けての下落となった。

4/7の安値をつけた後、4/9に大陽線で反発した際にその前に空けた2つの窓を埋め切ったところで戻り天井となっているが、この後下げ止まった後に戻る際にも、今回空いている2つの窓が戻りの目安になりそうだ。
ダウよりも堅調に見えた昨日までのチャートもこれで崩れた形になり、4/9の戻りに対する全値押し達成を考えると、あと400ポイント弱の下げ余地があることになる。
どこで下げ止まるかはまだわからないが、戻り高音からの二番底探しはまだ始まったばかりと言ったところだろうか。
NYの下げに対して120円安の先物、日経平均は下げか?上げか?
夜間先物取引は一時34000円を割れ、33860円まで下げたもののその後戻って結果は120円安、34120円と34000円台をキープ。

形的にはまだ反発の余地があるようにも見える。
ただ、どう考えてもNYの大幅下落に対して連れ安となっていない状況は少々怪しい気もする。
買い支えがあるとしたら、「クジラ」、つまりGPIFのリバランスによるところがあるかもしれない。
2025年度の保有割合は維持という指針を出しているので、株価が大きく下げた分、評価額ベースで割合を維持するには買い入れを行うことになる、というのは素人見立てではあるがどうだろうか。
いずれにしてもNYとの動きの乖離は少々気になるところではある。
日経平均はこれを受けて、今日も弱含みでのスタートなりそうだが、その後どうなるのか。

120円安程度であれば跳ね返すこともできなくはないだろうが、ここで買い支える、あるいは買い上がる必要があるのか、少々疑問でもある。
いずれにしてもチャートは先週金曜を高値とした形になっているため、今日明日で再度高値を撮りに行けないならば、調整局面に転ずる可能性は高いと考えるべきだろう。
先週の水曜の終値33920円や木曜の安値33931円付近、あるいは先物の安値33860円あたりが下値の目安となる。
寄り付きこそ高くなる可能性はあるものの、これまで同様に後場に下げていく可能性は高く、上記の値段を割り込んでくる場合、下げのスピードはいざ知らず、下落局面に入ることとなるため、今週後半の動きには注意が必要となる。
逆にここで反発していった場合はNYとは反対の動きになっていく可能性もあり、連休前まで上昇する可能性もある。
そもそも連休前に買う必要があるのか、というのが一般的な考えなのだが、今年はカレンダー上では営業日が多いため、参加者は減るだろうが市場は開いている時間が長い。
閑散に売り無し、人数が少なければやりたい放題、という可能性もあって、今日明日の動き次第では、もしかしたら、という可能性も一応考えておこうと思う。
ただそうなるには先週金曜の高値、34758円は抜けて行かなければならず、今日はそのためには34000円台をキープしてプラスで引ける必要がある。
果たしてそんな奇跡みたいな展開があるのかないのか、今日の日本市場の動きに個人的にはかなり注目したい。