昨晩のNY市場は反落。

ダウは61ドル安と小幅に下げたものの、月曜の反発に対して1/3以下の押し目から戻して44000ドル台を維持して引けている。
ISM非製造業景気指数が予想を下回り、先日の雇用統計の修正値の問題と相まってスタグフレーションが懸念されるものの、企業の決算については現時点で悪く無い結果が多いのも事実。
対中国の貿易交渉は進展を見せようとしている中で、トランプ大統領のFRBに対するアクションは言葉ほど辛辣でもなく、ベッセント長官のFRB議長就任については否定し、辞任した理事の後釜は自身で指名したりとマダラ模様の状態だ。
こうした背景からダウの戻りは決して順調には見えないが、これは政策や経済、企業業績、株式市場、為替、金利と債券市場など、諸々が複雑に絡まっている現状では致し方ないところだろう。
利下げについては期待はされるもののそれでもインフレ傾向は残っており、米国株式市場では海外投資家の米国株に対する意識から銘柄に対する格差が大きくなりつつあり、一部を除いて売りの姿勢が見えている点なども不安定要因の1つに挙げられる。
尤も、後者に関しては日経平均のほうが遥か昔からそうした傾向が大きかったので、そう気にすることもないのかもしれないが。
ナスダックはダウよりも大きく下げ、月曜の日足に対して半値以上の安い価格での引けとなっている。

先に書いた銘柄格差が大きく影響しているとも言える状況で、MG7やNVIDIAなどの一部のAI半導体関連銘柄を除く他の銘柄に対して売が広がったという状況だ。
AMDの決算については賛否があるようだが、売上は好調なものの利益に対しては予想通りだったというのだから、これに対して失望するのもどうかとは思うが、いずれにしてもナスダックは戻りが鈍いという状況は事実だ。
5月30日と6月11日からの平行チャンネルの狭間でこの後どう動くのかは注目しておきたい。
先物一時40350円をつけるも引値は140円安、日経平均は頭の重い揉み合い続く
夜間先物取引は高値40680円をつけた後に米国市場の反落を受けて一時40350円まで下落。

そこからは戻して結果は140円高の40510円での引けとなった。
上下激しいように見えるが、実際は火曜の日足の範疇での動きで、大きな変化がない状況。
今日のざら場でここから再度上値を試すのであれば、SQまでの短期的な上昇は期待できるものの、その後の展開は少々難しいかもしれない。
6月13日からの平行チャンネルの下限40670円付近をきっちりうわ抜けていけるなら、それも可能だろうが、今日はその価格が重要になりそうだ。
ちなみにドル円の動きにもかなり影響を受けている点にも注意が必要。
日経平均はこれを受けて重い展開から揉み合いとなる想定。

昨日の狭い範囲の動きが踏襲される可能性はあるものの、夜間先物は上下ともそれを超える範囲での動きにはなっていたので、今日は先物の高安の範疇での動きになるか、どちらかにブレイクできるかが注目点だ。
6月23日からの平行チャンネルの下限40480円付近が下値の目安になり、これを下抜けると40120円前後までの下落が見えてくる。
一方で昨日の高値40650円付近を上抜ければ上昇は期待できそうだが、先の平行チャンネルの中央にあたる40750円付近や金曜の終値40799円など上値抵抗も多そうだ。
今日はこれらの価格を意識しつつ成り行きを見ていき必要があるだろう。
SQに向けてどちらか一方的な動きになることを期待しつつも、揉み合いのまま通過、という可能性もあるので、大きな賭けは控えたほうが良さそうだ。