昨晩のNY市場は一時プラス圏にあったものの、ISM製造業景気指数の発表後、トランプ大統領がカナダとメキシコに対する関税を承認したことで一気に下落。

結果は649ドル安の43191ドルと前日の大きな陽線をさらに上回る陰線で覆い被す形となった。
一時120日移動平均線を割り込む場面もあり、最終的には1ヶ月半ぶりの安値で引けたことになる。
まだ確定ではないものの、もう一段の下落もあり得る位置で、良くて1月31日からの平行チャンネルの下限を中心にした動きが継続することになりそうだ。
ISM製造業景気指数は予想を下回ったもののまだ50%大を維持しており、大きな景気後退を刺してはいないが、これが50%を割り込み始めるとよろしくない。
また、トランプ大統領の関税承認は想定されていたはずなのだが、市場の反応は厳しかった。
ビットコインの前日の急騰もあって、楽観的になっていた投資家が多かったのかもしれないが、いずれにしても目先はあまりいい状況ではなさそうだ。
ナスダックも大幅な反落となった。

昨年12月16日からの下降トレンドの下限付近まで下げてきており、一時下抜けている状況はダウ以上に芳しくない。
今週後半に控えるADP雇用者数やISM非製造業景気指数などの状況次第でもあるが、一時的な240日移動平均線までの下落も考えておくべきだろう。
少なくとも今週は、トランプ砲によるブレはあるものの、下降トレンドが続くと考えていた方が良いかもしれない。
先物一時500円高から大幅反落、結果560円安、日経平均は二番底探し
先物は一時38260円、560円高をつけたもののNYの反落に合わせるような形で下がり始め、結果は560円安、37300円で引けている。

この長い上髭はざら場で変わる可能性もあるが、今のところは12月19日からの下降トレンド下限に頭を抑えられる形に見える。
この後日中の動き次第ではあるが、戻ってもその下限のラインまでとなる可能性がありそうだ。
その場合の上値目安は37800円前後となるが、今日はそこを上抜けられるかどうかと言ったところになるだろう。
下値は一応切り上がっているので、安値の37090円を下回ることがなければ良いのだが、これもざら場の動き次第といったところだろう。
これを受けて日経平均は昨日の反発を早くも帳消しにすることとなりそうだ。

下支えになりそうだった、12月19日からの下降トレンドの下限は逆に上値の抵抗となりそうで、今度は下支えそのものがなくなってしまう。
目安になるのは昨日の一昨日の終値の37155円と安値36840円で、今日はまずは37155円を下回らなければ、という見方になる。
一方で上値は下降トレンドの下限となる37500円付近で、これが頭を抑えるか、またはそこを中心とした動きになる可能性が高そうだ。
早くも二番底探しとも言える形だが、最悪の場合、月曜の安値に迫る勢いとなる可能性や、それをさらに下回る可能性もあることは、一応頭に入れておいたほうが良いだろう。
もちろん、これが単なる杞憂に終わることを祈りたい。
日経先物時間足別目安
- 4時間足 37040円〜37580円のボックス圏内に下げ戻った格好で、37780円を抜けない限り反発は難しい
- 時間足 37230円〜37750円のボックス圏内。37750円を抜けないと反発とは言えない。37170円を割ると下値不安が広がる
- 30分足 37230円、37130円、37040円が下値の目安で、これらを下抜けると37000円割れとなりやすい。一方で上値は37520円、37610円が目安。これらを上抜けないと上昇は難しい
- 5分足 下値は37160円が目安となり、これを下抜けると下落傾向が強くなる。上値は37750円まで足掛かりは無く、37810円を抜けないと戻り売りとなる可能性が高い