週末のNY市場は景気指数が予想以上の結果となった上に予想を大幅に超える雇用統計により急上昇となった。
ダウは引値で史上最高値を更新、42352ドルで引け。
下げ局面に入りそうな状況をリセットした格好だ。
今週はCPIなどの指数の発表が後半にあり、これらの物価指数が軒並み高いとなると、年内に行われると予想されていた利下げはかなりしづらくなる見込みだ。
今の所のメディアが流している範囲は50bp〜75bp、つまり、11月は利下げ無しもしくは25bpに止まるというもの。
この辺りを市場はどう捉えるかといったところだが、その前に10月後半から11月にかけての企業の決算発表と毎年恒例のヘッジファンドの換金がある。
おまけに今年は大統領選が11月5日に控えており、それまでの間は何らかの政治的な思惑から市場への影響もあることだろう。
そういった複雑な状況となる今月後半は、非常に厄介なものになりそうだ。
ナスダックもダウ同様大幅な上昇となった。
長い下髭はここからもう一段上昇を期待させる結果でもあるが、うまく回転が効いているかどうかが鍵だ。
順当にいけば9月の高値を目指すはずなのだが、これは今日明日の動き次第といったところ。
ダウ同様指標や選挙といった絡みはあるものの、やはりNVIDIAなどのハイテク系がどこまで引っ張れるかにかかっているだろう。
業績は良いのに何故か将来に大きすぎる期待を背負わされた挙句、その背負わせた連中に難癖をつけられたNVIDIAの動向は見ものとも言える。
夜間先物取引が1000円高で日経平均は39000円台へ
週末の夜間先物取引は1000円高と大幅に上昇、39560円で引けとなった。
米雇用統計の数値が予想を遥かに上回った結果、ドル円が上昇、一時149円をつけるなど一気に150円を目指してきた結果を受けたものと思われる。
もとより140円〜150円の往来をしばらく続けるのではという予想もあって、8月の高値に迫る勢いがどうなるのかが注目される。
ドル円の状況は米国市場、ひいては米国経済指標と大統領選という要素が絡み合うことになるが、そこから更に衆院選というイベントが10月27日に控えている日本の市場はさらに厄介な状況になってきた。
39000円台後半の先物に対して日経平均のスタートがどう鞘寄せするのかにもよるのだが、流石に窓は空くことになりそうだ。
下げたとしても、9月末の始値39117円付近、あるいは39000円割れ付近が安値に思えるが、寄り付きの鞘寄せを見ないと何とも言い切れないところ。
寄り天を予想する投資家もいる様だが、選挙とSQの絡んだ週なので、意外に極端な方向に傾く可能性はあると思われる。
あわよくば40000円をと言いたいところだが、メディアは石破内閣に対してかなりネガティブなことばかりを報道している事もあり、その方向性もなかなか決めきれない。
寄り付きが先物に鞘寄せして窓が空くなら一時的に利食いからの下げはあるかもしれないが、NY市場を考えた場合にここからもう一段仕掛け的な上昇があるなら、一気に39000円後半まで伸びてくることになる。
その場合は9月高値の39900円までが上値の範囲となりそうだ。
今日は慎重に利食いをした後、どう立ち回るか肝要だろう。