昨晩のNY市場は反発となった。

中東情勢に対して楽観的な見方が広がったこともあって原油価格が下落、米国経済指標がここしばらくインフレの沈下を指している点から利下げ圧力が高まるとの見方もあり、買い戻しもあってのことだろう。
今晩の小売売上高の内容次第とも言えるが、G7の共同声明にも注目される。
イランイスラエル間の紛争に対する内容やトランプ関税に関する声明がどの程度踏み込んだものになるかによって、市場への影響が変わると思われるが、現状の楽観的な雰囲気が崩れない限りは、市場にとってマイナスに振れることはなさそうだ。
ナスダックも大幅に反発。

前日の下げは帳消しとなった格好。
中東情勢の緊張が緩和するとの見方で原油価格が反転したことや、巷ではOpenAIに対して2億ドルの契約を米国防省が結んだとの報道もあり、巻き戻しが起きた模様。
このまま続くかどうかはG7の声明次第というところもあるだろうが、イランイスラエルの紛争が本当に収まるのかどうかまだ疑問だ。
イランが停戦を望んでいる、というトンラプ大統領のコメントがあったとも言われているが、イランはそれを否定している。
情報が錯綜する中、市場がどの方向に動きたがっているか、見極めが必要だろう。
それにはもう少し時間がかかりそうだ。
先物続伸で210円高、日経平均も続伸期待
夜間先物取引は終始強気な動きを見せ、結果210円高、38570円での引けとなっている。

5月26日からの短い上昇トレンドとなっているレンジの下限に沿った形での上昇は、このまま緩やかに右肩上がりなのか、それともこのレンジ内に入ってくるのか、今日明日の動き次第といったところだろう。
先物のチャートとしては、直近高値の38750円が目先の上値目標となるが、これを今日うわ抜けると、いよいよ39000円台が見えてくることになる。
そうではなく、夜間終値付近で横這いとなった場合は、週末から調整入りという可能性も出てくるので、今日明日の動きはNY市場同様、重要になりそうだ。
これを受けての日経平均は続伸期待となる。

先物とは異なり、短いトレンドレンジの中を行く日経平均だが、レンジ中央が概ね先物の終値付近となる。
今日はそこの価格、38580円付近を起点に上下する格好になり、続伸となりそうだ。
直近の高値は38529円なので、これはクリアできそうで、その点は先物と異なる。
その上で今日、どこまで上値を取れるかによって、今週後半の動きが見えてくることになる。
38580円を高値として横這いまたはそれより下での推移となると、ここで天井となりそうだが、これを抜けて大引けを迎えることができれば、もう一段上を木曜にかけて目指せそうだ。
この辺りの判断は概ね前場の時点で決まりそうだが、上昇への期待感は高いと思われる。
日銀は金利据え置きは確定だが、その上でどういったコメントを出すのか、その点も気になるところ。
QTのペースについては以前の予想よりも緩やかにはなるだろうが、来春からの国債買い入れ額の縮小などが予想されており、シナリオ通りの内容であれば相場に対するマイナス要素にはならないと考えられる。
今日は前場の動きで方向性が決まり、その後の値幅は日銀の金融政策決定会合の結果次第、といったところだろう。