イランイスラエル情勢に対して前日までの楽観的な発言をしていたトランプ大統領が急にイランに対する攻撃を示唆したため、NY市場は反落。
ダウは299.29ドル安、42215.80ドルとなった。

下降トレンドの下限に残っている形の日足だが、20日移動平均線を割り込んでいるため、一旦その下の60日や120日移動平均線まで押す可能性が出てきた。
FOMCが始まりパウエル議長のコメントが今晩注目されることもあって、状況次第ではさらに押す可能性もある。
昨晩発表の小売売上高や鉱工業生産指数など、経済指標は引き続き低迷しており、インフレ抑制は示唆されるものの、逆に先行き不透明感が増している点は市場にとってはマイナス要因となりやすい。
一方で、金利の抑制にはつながる見込みで、仮に今回のFOMCで利下げは無いとしても、これまでスケジュール的に後ろ倒しとされていたペースが再び前倒しされる可能性が示唆されるような発言が見られれば、市場にとってはプラス要因になる。
一発逆転が全く無いというわけでも無いので、そこだけは覚えておきたい。
ナスダックも180ポイント安と反落、こちらは上昇トレンドのレンジをわずかに下抜けてしまった。

今晩反発がなければ20日移動平均線まで押す可能性が出てくるため、調整入りの不安が残る形になる。
FOMCの結果待ちもあるが、ダウ同様中東情勢の影響は避けられず、しばらく重い展開が続く可能性も視野に入れておきたい。
先物300円安と反落、日経平均は上値思い展開へ
夜間先物取引は終始弱含みな展開が続き、ほぼ安値引けとなる38210円を終値をつけた。

為替がドル高に向いているにも関わらず上昇できなかったのはやはり中東情勢を意識したものだろうか。
前日までの上昇に対する反対売買もあるだろうが、今晩のFOMCの結果次第では再び上昇の可能性もあり、完全な弱気に転じたとも言い切れない。
とは言え、日中は一旦下を見る覚悟は必要だろう。
日経平均はこれを受けて反落の想定。

38000円のラインまでの押しは想定しておくべきで、逆にその範囲で治るなら想定の範囲とも言える。
ただ、38000円を割り込むと売りがさらに出てくる可能性もあり、売りが売りを呼ぶ格好での下落はあまり良くない。
昨日上昇しただけに、今日押し込まれるのは正直明日以降の動きも難しくなってしまうので、今日のところはそこそこの押しからの反転を期待したいところ。
上値の期待はまずは昨日の始値、38366円だが、その上は昨日の高値38581円となる。
ざら場はともかく、38100円台での引けを維持できるなら、明日以降再度の上昇も期待可能だろうが、今日の結果次第といったところになる。
一方で38000円を割り込むと、過去の高値ライン37887円や週末の終値37834円が意識されてくるので、最悪そこまでは考えておく必要もある。
ただしその場合は、週末まで方向性が続くことにもなるので、一旦仕切り直しとなるので、その点は留意しておきたい。