昨晩のNY市場は窓を空けての上昇となった。

日本時間の午後4時過ぎに米国は中国製品の関税を90日間、145%から90%に引き下げ、中国も米国製品の関税を125%から10%に引き下げる、という発表があった。
これを受けて先物など全てが急上昇し、ダウは1ヶ月半ぶりに42000ドルを突破、1160ドル高で取引を終えている。
またまたトランプ劇場のサプライズとなったわけだが、正直こんなことで本当にいいのか、と思ってしまう。
数日前にトランプ大統領は「株を買っておけ」というようなコメントを出していたが、これでは完全にインサイダー情報であり相場操縦と指摘されるレベルの話ではないだろうか。
もちろん株価を上げよう、維持しようという考えは、国の経済を預かる一員として妥当な考えではあるが、これが株式市場における1銘柄に対して相場関係者が行なっていたら、即通報レベルの行為だ。
こんなことが罷り通り続けるのでは、いくら株価が上がってもいずれどこかで皺寄せが来るのでは、と思う次第だ。
さて、個人的な感想はここまでとして、これで一段上に抜けた状態のチャートは、今日急落などの反動がなければ、20日に向けて引き続き上昇傾向は続くと思われる。
目先の目標は3月26日高値の42821ドルだが、3月3日の高値44033ドルも視野に入れておくべきだろう。
ナスダックも大きな窓を空けての上昇。

こちらは一足先に3月頭の棚家に届きそうだ。
これで次の目標は3月の高値になるわけだが、ナスダックとしては新根を目指す形にもなる。
流石に少々遠い道のりに見えるが、ここまでの上昇は休む時間も多少取られていたこともあり、似たような形での動きであればもう1週間は行けそうにも見える。
ただ、この急上昇が一過性となるとその後の反動も厳しいものになるため、市場が今回のサプライズをどう受け止めるか、その受け止め方にかかっているとも言える。
先物1060円高、日経平均は39000円目指す勢いとなるか
米中関税の引き下げ発表により日経先物は珍しく窓を空けての上昇となった。

見事なまでのV字回復となったチャートだが、このまま2月の高値までノンストップで行きそうな勢いである。
その2月高値39600円はまだ遠そうではあるが、ここまで来たら期待しないわけにもいかないだろう。
問題は今日明日の動き方で、急上昇に対して一過性で終わってしまうのならば、反動は大きなものになる。
だが、ここまで相場に対して訝しんでいた投資家たちが一気に反旗を翻すと、もう一段上は十分あり得る。
個人的にもこれまでの上昇に対して懐疑的であったが、ここまで上がってくると懐疑心は引っ込めざるを得ない。
とは言えまだ先物の上昇だけであり、この後の相場の動きは確認が必要となる。
そういった意味では期待と若干の不安をありつつ、日経平均は続伸が期待される。

一気に38000円台に入るであろう日経平均は1日挟んで再び窓を空けての上昇とな理想だ。
先物同様3月26日の高値は超えてくると予想され、その上で今日は2月21日の安値38456円と高値38808円をどうクリアしていくか、注目したい。
先物の終値38730円はこの間になるため、前場の安値高値がこの範疇となりそうだが、急上昇であるためその反動もあり、寄り付き後は上下することだろう。
飛びつくのはどうかと思うが、反動で下げた場面で戻りも十分期待できると思う。
いずれにしても今日1日で全てが決まるとは思えないので、成り行きを見つつ判断すべきだが、少なくとも今晩以降の動きを見ないことには、この上昇が1日で終わるのか、続いていくのかの判断は出来なさそうだ。