昨晩のNY市場は反落となった。

ダウは前日の戻り分を帳消しにし、再び火曜の引値水準まで下げての大引けとなっている。
11月19日からの下降トレンドの上限を上抜けておらず、このまま日足全体が下降トレンドの帯に入り込んでいくと、トレンドに従うことになる。
まだ上限のラインに日足が跨いでいる状態なので、抜け出せる可能性は残っているが、週末となる今晩は少々厳しいかもしれない。
ナスダックは直近の安値を更新。

こちらは下降トレンドを下抜けており、短期的な急落トレンドの形成となっているようだ。
240日移動平均線で止まっているとも言えるが、すでに昨年10月末の下落時よりも下げているため、下値不安は拭えない。
来週中に戻せるかどうか、瀬戸際といったところだろう。
米国の経済指標はそれほど悪くはなく、ただトランプ氏の政策とちゃぶ台返しの発言で不安定な状況が続いている、というのが現状の素直な分析だ。
ただし、インフレが続いている影響は否めなく、今晩発表される失業率が気になるところだ。
昨晩の新規失業保険申請数は若干減少していたので、失業率もそう悪くはないと思われるが、フィラデルフィア連銀の総裁による「消費部門にストレスの兆候が見られる」という発言もあるように、現状は良いが先々に不安が出ている状況でもあるという点が、それになる。
そういったファンダメンタルズの変化をどう見るか、先取りするかで、来週の動きも変わってきそうだ。
先物急落、850円安で日経平均は37000円割れ必至
先に為替について少し。

本当にこの位置が最後の砦とも言えそうなので、これを割っていくともう2円くらいは円高に触れてもおかしくないだろう。
最悪10月の水準まで進む見込みもあり、140円台前半というシナリオは、可能性としてはそう低くないと考えている。
さて、夜間先物取引はスタートから急落、結果850円安の36900円と37000円割れとなった。

終値ベースでここまで下げたのは久しぶりで、昨年9月の急落時に戻りつつあるといった状況。
違う点は、一気に下げたのではなく、いったん止まってから再度下げ始めている点にある。
この形は下げどまりがまだ見えないと言える状況で、最悪、先日の夜間の安値、36200円まで伸びる可能性がある。
今日は週末でもあるため、よほど良いニュースが出ない限りは消極的な相場展開が予想される。
これを受けて日経平均は37000円割れとなりそうだ。

複数の下降トレンドが重なっていて見づらいチャートではあるが、10月15日からの下降トレンドと12月19日からの下降トレンド、12月27日からの下降トレンドの3つトレンドレンジのうち、一番上の12月27日からの下降トレンドの上限に昨日阻まれた格好になっている。
今日はその1つ下になる12月19日からの下降トレンドの下限に頭を抑えられる格好となりそうだ。
これは、日中高値がその下限値である37400円台までとなる可能性を示唆している。
一方で、今週は完全に昨年10月15日からの下降トレンドのレンジ内に収まっており、当面の間このレンジを抜けることはなさそうだとも言える。
総合的に、まだしばらく右肩下がりの相場が続く可能性があり、今日は上値はあっても37420円前後までだろうと予測される。
下値については髭しかないため難しいところだが、安値が36816円なのでまずはここが最初の目安となり、それを割り込むと現物で推し量ることは難しくなるが、9月の240日移動平均線の位置が36600円付近なので、その辺りまではありそうだ、とも思える。
それ以上の下げを見せる場合は9月の日足の終値や安値を意識する必要があり、1日でとは言わないが、来週にかけてもう一段の下げは覚悟しておくべきだろう。
日経平均時間帯別目安
- 4時間足 戻りはあっても37460円、その上は37720円と少々遠い。37000円を割り込んでいるため、36400円まで
- 時間足 37030円、37090円、37360円が上値の目安、下値は36700円と36400円
- 30分足 37000円を抜けると37230円、37360円が上値目安、下値は36770円、36670円、37540円、37400円
- 5分足 36930円、36990円、37070円が上値目安、下値は36880円を割ると時間足に頼ることになる。