直近のNY市場(3月5日・現地終値)は、ダウ −1.61%・ナスダック −0.26% と主要指数がそろって続落した。
中東情勢の緊張継続に加え、正午過ぎに米政府がAI半導体の輸出に対しライセンス取得を義務付ける新規制を策定しているとの報道が伝わり、半導体株への売りが顕著となった。
生活必需品や素材セクターが軟調で下値を広げた一方、ブロードコム(AVGO)の好決算が情報技術セクターを下支えし、引けにかけては自律反発が見られた。
本日(3月6日)は引き続き中東リスクと半導体輸出規制への警戒を引き継ぎつつ、今晩22時30分発表の 2月米雇用統計 という最大の注目イベントを控えた神経質な展開が続きそうだ。

AI輸出規制と中東リスクの板挟み──ダウ

前営業日(3月5日・現地)のダウは 47,954.738ドル(−784.67ドル・−1.61%)で取引を終えた。
AI半導体輸出規制強化の報道が飛び込んだことで、中東情勢への懸念と相まって投資家センチメントが悪化した。
ただし、引けにかけてはポジション調整の買い戻しが入り、日中安値(47,577.109ドル)からは値を回復している。
今晩は 2月米雇用統計 が最大の焦点となる。
非農業部門雇用者数が予想(市場コンセンサス:約7万人増)を大幅に上回れば米利下げ観測が後退し、ダウの上値を抑えるシナリオが想定される。
一方、予想を下回る弱い内容となれば景気減速懸念が台頭し、こちらも素直に上昇しにくい地合いだ。
値動きの方向感は雇用統計次第で振れやすく、発表前後での値幅拡大に注意が必要だ。
上値を抑える要因は中東情勢の長期化と半導体規制、下値を支える要因はブロードコムを筆頭とする情報技術セクターの底堅さと自律反発の動きと見る。
想定高値:48,109 想定安値:47,577
半導体規制の直撃と雇用統計待ち──ナスダック

前営業日(3月5日・現地)のナスダックは 22,748.986(−58.49・−0.26%)で引けた。
AI半導体輸出規制の報道は本来ナスダック構成銘柄へのダメージが最も大きい材料だが、ブロードコム(AVGO)の好決算によるソフトウェア・情報技術セクターの反発がダウンサイドを吸収し、下落幅はダウと比べ限定的となった。
日中安値は 22,500.293 まで売られた後に切り返しており、売り圧力を下で吸収する動きも確認できる。
今晩の雇用統計では賃金上昇率(平均時給)が利下げ観測に直結するため要注視だ。
強い結果ならばハイテク・高PER株の重しとなる一方、弱い結果でも景気後退懸念でリスクオフとなりやすい。
上値シナリオでは前日高値圏 22,877 付近、下値シナリオでは日中安値 22,500 近辺の攻防が焦点となろう。
想定高値:22,752 想定安値:22,605
1,000円超反発の翌日、上値の重さを試す──日経平均

前日(3月5日)の日経平均は 55,278.06円(+1,032.52・+1.90%)と4日ぶりに大幅反発した。
高値は 56,619.98円 まで達したが、大引けにかけて急速に上げ幅を縮小しており、上値の重さも同時に確認する一日となった。
本日の寄り付きは、大証先物の夜間終値(54,620円)や昨晩のNY続落を考慮すると、前日終値比 −500〜−700円 程度、すなわち 54,500〜54,800円 前後のギャップダウン発進を想定する。
前場は売り優勢でスタートし、55,000円 台の節目を巡る攻防となりやすい。
下値支持として前日安値圏 54,910円 付近と価格帯予想の下値小(55,258円)が意識される。
後場は今晩の米雇用統計を控えたポジション整理とドル円の動向次第で方向感が決まりやすい。
円高進行(155円台割れ)となれば輸出セクターへの売りが波及し、一段の下値探りも視野に入る。
想定高値:55,513円 想定安値:55,083円 基本シナリオ大引け:55,250〜55,463円
夜間で一時53,950円まで急落、サポートの攻防が焦点──日経先物

3月6日夜間取引の大証日経225先物は、始値 55,280円 から高値 56,120円 まで上昇した後に急反落し、安値 53,950円 まで売り込まれ、終値は 54,620円 で引けた。
夜間で一時 53,950円 まで突っ込む場面があり、54,000円 割れを一瞬試した点は重要だ。
この水準は価格帯予想の下値B(53,950円)と一致しており、ザラ場の到達下限として意識される主要サポートが機能していると解釈できる。
ドル円は157円台前半での推移が続いており、円安水準は下支え要因だが、今晩の雇用統計で弱い結果が出ればドル安・円高方向に振れるリスクがある。
155円台 への円高進行は先物にとっての追加下押し圧力となるため、為替の動向を注視したい。
日中セッションでは 54,620円 での戻りの堅さを確認しつつ、55,000円 台回復ができるかが一つの目安となろう。
先物 53,950円 割れが実体で定着するようであれば、手仕舞いを含めた持ち高管理も一考に値する局面だ。
想定高値:54,900円 想定安値:53,950円 注目節:54,000円(夜間安値と下値B一致の主要サポート)
雇用統計前の足踏み、53,950円死守が鍵──まとめ
本日の日本市場は、前日の急反発後のフォローが難しい局面に直面している。
NY続落と夜間先物の急落を受け、寄り付きから上値の重い展開が見込まれる。
下値については大証先物が夜間で 53,950円 まで到達した事実が重く、これを実体で割り込む動きが出れば日経平均でも 55,000円 割れが現実味を帯びる。
一方でブロードコム決算などが示す情報技術セクターの底堅さや、昨日の自律反発の余勢から押し目買い需要も見込まれ、55,500円 近辺が当面の抵抗帯となろう。
今晩 22時30分 の2月米雇用統計が本日最大の注目点であり、その結果が来週の相場の方向性を大きく左右する可能性がある。
ポジション管理は慎重に臨みたい。
※本記事は個人の見解に基づく相場観の記録であり、投資の推奨を目的とするものでありません。投資判断は自己責任で行ってください。


