昨晩のNY市場は反発。

ダウは先週金曜の上昇、月曜の下落に対して、昨晩は上昇と、NVIDIAの決算を前に揺れ続けている。
ちなみに金曜の上昇分に対して月曜は半値押し、月曜の下落幅に対して昨晩はほぼ半値戻しといった塩梅で、方向感も掴みづらい状況だ。
NVIDIAの決算とは別に昨晩発表された経済指標は若干予想を上回る形となり、それらを見るだけでは順調な結果のように見て取れるが、利下げに対してはあまり決定的な内容ではなかった。
ジャクソンホールのパウエル氏の発言に対して、メディアの論調は利下げに対して若干高派的な内容だったと報じているが、実際のその内容はよくよく読んでみるとそうでもないとの見方もあり、相場関係者の利下げ期待と若干乖離があるのではと言う話もちらほら出ている。
いわゆる都合の良い解釈というやつだが、いずれにしてもそれが判明するのは9月のFOMCであり、それまでまだ時間と問題が残っている。
問題というのはトランプ氏のFRB理事に対する介入であるが、これが市場に対してどう影響するのかがまだ不透明であり、今後この問題が大きくなると市場は懸念事項と捉える可能性もあり、注意しておくべきだろう。
ナスダックは前日の下げ分を概ね回避した形。

終値ベースでは先週末の高値をほぼクリアした格好で、横這いと言えるだろう。
NVIDIAの決算には期待が大きいようで、その分結果に対する分析も厳しくなると予想される。
アナリストたちは概ねプラス方向への期待が多いようだが、内容に対してはそれぞれの判断基準で解説が行われており、期待の高さと裏腹に、期待に沿った内容でない場合に対する懸念事項もある。
ちなみにGrokによる上記アナリストや投資家たちの発言のまとめによると、業績に対しては楽観的ではあるものの、部分的な懸念事項として中国におけるH20在庫問題やBlackwellの粗利率の低下を挙げている。
いずれにしても一時的に大きく動くことは確定のようで、上下6%前後というのだからかなり大きな動きになる。
その結果とその後の反動に対して、どう対処すべきかはよく吟味する必要があるだろう。
先物220円高で戻す中、日経平均は揉み合い継続
夜間先物取引は前日の安値から立ち直り、220円高42520円と根を戻して引けている。

NY市場の動きに合わせた格好での結果となるが、ここまで来たらやはりNVIDIAの結果待ちとしか言いようがないだろう。
ここで上下を云々するよりは、座して待つ方が得策ではないだろうか。
NVIDIAの決算に対するオプション市場のボラティリティは相変わらず高く、発表後に6%前後の上下が予想されており、仮にそのまま日本市場に当てはめると上昇した場合は45000円を超えてくる計算になる。
半分だとしても先日の高値には届く計算で、その期待の大きさには正直怖さも感じる。
もちろん逆方向に動いた場合は40000円割れという可能性もあり、ここで大きな賭けに出るか否かは投資家の判断次第だろう。
こうしたイベントを前に、日経平均は大きな揉み合い継続となりそうだ。

前日の安値42137円からは大きく戻してのスタートとなるだろうが、それでも戻りは限定的と考えられる。
月曜の終値42807円と始値42977円、高値43201円とまあまあ分かりやすい目安があるので、それらを念頭にして上値の目安をつけておきたい。
一方で下値は昨日の終値42394円が目安で、これをした抜けていくと再度20日移動平均線の42130円付近まで下げる可能性もあり、注意は必要だ。
まずは寄り付きからの初動で先週木曜の終値42610円を抜いていけるかどうかを試すことになる。
そこを抜けると先にも書いた月曜の終値42807円、先週水曜の終値42888円、月曜の始値42977円、といった順に細かい目安をどうクリアしていくか、注目したい。
いずれにしても上下大きく動く決定的な日になることはないと思われるので、仮に反発があったとしても限定的となり、結果再び下落して終わり、という可能性もあるので、逆張りの短期売買が適していると言えるだろう。