昨晩のNY市場はネガティブな要素が多く、ダウは大幅な反落となった。

436ドル安で終えたダウは高値から若干押した位置での揉み合いから一段下落し、20日移動平均線により近づくこととなった。
昨晩発表となったCPIは概ね予想の範囲という印象だが、市場関係者の捉え方はまちまちのようで、インフレ傾向にあるとの見方や落ち着いているといった見方など様々なようだ。
一方で銀行株の下落が大きく響き、結果的にダウは7月1日の始値付近まで値を下げて引けることとなった。
今週後半向かってこの後控える経済指標にもよるが、一旦は20日移動平均線までの調整は考えておくべきだろう。
ただ、そこを割らずに踏みとどまるなら、FOMCまでは今の位置を中心に揉み合いを続けることになるだろうし、割ってしまうと逆にFOMCまで調整という可能性も出てくる。
今週はその岐路になるのではないかと想定している。
一方のナスダックは陰線ながらも高値を更新、小幅高に終わっている。

NVIDIAのH20チップ販売再開のニュースはその株価を押し上げたものの、銀行株の下げに関する圧力には敵わなかったようだ。
右肩上がりが続いているチャートだが、不安の残る形でもあるので、この後の動きにはやはり注意が必要だろう。
ただ、終値が前日比プラスで引けている点は評価できるので、この後の動きに対する想定は五分五分といったところだろうか。
何れにしても高値圏であることには変わりなく、とは言えジリジリと上げ続けた例もあるので、まだ決めつけることはできない。
今週はダウの動きを睨みながらの上昇期待といったところだろうか。
先物は高値39810円をつけるもその後下落、60円安で日経平均は揉み合い継続
夜間先物取引は一時39810円をつけたもののその後下落し、結果は60円安、39600円での引けとなっている。

この後のざら場次第ではあるが、折角昨日上抜けるチャンスを掴んだと思ったところで引き戻される格好になった点は残念だ。
今日は39540円や39500円といったラインを下抜けるかどうかがポイントとなりそうだ。
日経平均はこれを受けてマイナススタートかとも思われるが、8時45分から始まる先物が9時までにどうなるかにもよるため、判断は難しいところ。

NVIDIAの件で半導体関連は再び活気付く可能性はあるだろうが、関税問題などはまだグレーなままであり、それ以外の部分ではハッキリとしたネタになる話は多くないため、全体的には難しい状況に見える。
チャート的には昨日の始値39523円を最初の下値目安として、これを下抜けた場合のもう一段下になる昨日の安値39379円の2つの下値目安を考えることになる。
一方で先週金曜の日足から高値39957円と始値の39886円が上値の目安になる、今日もこのレンジ相場が想定されることになる。
米国のFOMCと7月の月内最終売買日がほぼ重なるタイミングなので、そこが次のポイントとなると考えると、そこまで上か下か、はたまた今のまま横這いなのか、今日明日で判断できるのではないかと想定している。