昨晩のNY市場はまちまち。

ダウは400ドル高で続伸。
トランプ大統領の減税による景気刺激策や貿易協定、所謂関税問題がソフトランディングできそうな気配に対して楽観的な見方が広がっているとの見方だが、この上昇は続くのだろうか、少々疑問だ。
経済指標は先週ネガティブな方向に若干向いており、トランプ氏はパウエル氏への攻撃を続けているが、利下げに対する期待はあるものの、減税に対しては賛否があり一概に投資家全体が楽観的とは言えない。
不安定な環境の中での急騰は正直不安があるのだが、金曜が球場なだけに後二日間はこのままでは、という見方もできる。
そして木曜の引けにゴール、というパターンもあるので、注意しておきたいところ。
ナスダックはダウとは対照的に反落となった。

ここまで牽引してきたハイテク株に売りが出て漸く上昇に歯止めがかかった形だが、ここから調整入りとなるかどうか。
少なくともそこまで悲観的な要素はないので、需給の都合という見方もできる。
ダウ同様、休場手前までは今の位置をキープできるのではないか、とこちらは少々甘い見方をしている。
とは言え来週に入ってガラッと景色が変わる可能性があることには変わりはないので、その点は留意しておきたい。
先物320円安、三空後の日経平均は続落、調整入りの想定
夜間先物取引はダウの上昇とは全く縁がない形で下げたまま320円安、39570円となった。

月曜の高値から一気に1300円も下げているもののまだ下げ止まったとは言いづらい状況。
やはり山高ければ谷深しで、もう一段の下げは想定しておくべきだろう。
目安は昨年10月15日からの下降トレンドのレンジ上限となる39000付近と20日移動平均線の38877円。
一気にもう500円下が目安となるが、一時的にそこまで押す可能性はあると考えていいだろう。
SQまでもう少し時間が残っていることを考えると、一旦週末までは下げる可能性が高そうだ。
これを受けて日経平均は続落スタートとなる。

やはり三空は三空であって、曲がりなりにも天井示唆となったわけだが、昨日はとりあえず最後の窓を埋めているので、アイランドリバーサルにはならなそうに見える。
ただ、今日は窓を空けてのスタートとなりそうで、その窓埋めには少々厳しいかもしれない。
上値の目安がその窓埋めとなる39885円で、月曜の高値からほぼ1000円安の位置と、なんともやりきれない気分になる値段だ。
仮に戻りを演じるなら少なくともこの価格は超えていかねばならず、更に反転するなら少なくとも40000円飛び台に載せないとダメだろう。
一方で下値目安は先週末に空けた2つ目の窓の下限となる39615円だが、先物終値がこれを下回っており、既にの値段。
その下は5月22日からの上昇トレンドレンジの中間点となる39500円付近で、今朝は少なくともこの2つの値段の間での動きとなりそうだ。
その上で更に下げを見るならば、先週金曜の日足の半値位置、39300円台と、節目となる39000円までが目安になりそうだ。
いずれにしても目先は調整入りで間違い無いと思うが、週末がNY休場のためここまでの経緯から考えると読みづらいのも確か。
来週のSQに向けて仕掛けもあるだろうから、ここからは上も下も決めつけ過ぎずに慎重に対応したい。