昨晩のNY市場はトランプ政策への先行きの不安が拡大し、ダウもナスダックも大幅に続落となった。

ダウは240日移動平均線付近まで下げた後に戻したものの、結果は890ドル安と大幅続落となった。
この戻りは自立反発と言えるだろうから、今晩次第で更に下げを拡大する可能性はある。
今週は水曜の晩にCPIなどの経済指標の発表が控えているが、それを待たずに下落が始まるということは、市場はかなり後ろ向きということにもなる。
これを月足で見てみると、

昨年10月からの上昇分を打ち消した位置にいる。
わずかに小さく見える水色の平行チャンネルは11月19日からの日足のものだが、月足で見ると今月はちょうど20ヶ月移動平均線と重なっており、最悪の場合はそこまで下げる可能性がありそうだ。
40000ドル付近までの下落は、一応考えておくべきだろう。
とは言え、今晩あたりで織り込み済みとなる可能性もゼロではないので、悲観しすぎるのも禁物で、冷静な視点で市場を見るべきだ。
ナスダックはダウ以上の下落幅となった。

4%の下落で240日移動平均線を大きく割り込み、底無しの下落に見えるが、

月足で見るとやはり20ヶ月移動平均線が次の節目になりそうな形だ。
EMAの値16916ポイントが次の目安と考えると、もう550ポイントほど下げ余地があるとも言える。
少なくとも今月はその辺りまでは想定しておくべきで、ダウ同様悲観しすぎるのは良くないが、迂闊に値惚れして落ちるナイフを掴む行為には注意したい。
先物安値は36160円からの36400円、日経平均は続落
夜間先物取引は一時36160円をつけ、その後戻したもののけかは680円安、36400円となった。

これで安値を更新しているため、まだ底打ちとは言い切れない状況が続いていることになる。
この下落した状況を月足で見ると、

NY市場以上に不安定な位置にいることがわかる。
すでに20ヶ月移動平均線を割り込んでおり、上髭も出ている陰線は、少なくとも奇跡的な反発が見られない限り、非常に悪い形のチャートになりつつある。
今週はSQがあり、また大きな権利付の月でもあるため、SQ後に月末に向かって反発を期待できなくもないが、少なくとも今の時点ではそれを見越した動きは早計であると言える。
流石に60ヶ月移動平均線までとは言わないが、少なくとも既に去年2月の始値付近にまで戻っており、昨年からの1年間の上昇分を帳消しにしている。
これについては非常に重く捉えるべきだろう。
これを受けて日経平均は続落スタートとなる。

安値更新という意味では既に昨日の引けでこちらは更新済みで、二番底確認というよりは下落が続いていると印象が強くなっている。、
先週木曜の常勝が帰って仇となっている格好だが、いずれにしても今日は前日安値を更新しての続落となりそうだ。
こちらも月足で見ると、

昨日の時点で20ヶ月移動平均線で止まっている格好であり、それは今日下抜けることになるため、このまま行くと、下支えのない価格帯に突入することになる。
自前チャートの日足ベースでは36160円付近が下値の目安と考えられるが、それより下になると35909円が次の目安になる。
上値の目安は難しく、36887円、37155円の2つが挙げられるが、これらを抜けていかない限り、反発とみなすことは出来さそうだ。
今日は下値模索が続くことになるだろうが、SQ前でもあるので値惚れには十分注意したい。