昨晩のNYは大幅に続落となった。
ダウは251ドル安、終値が32784ドルと10月の安値を更新、5月安値に迫っている。
今晩が週末になるので、もう一段下げる可能性はあるものの、ここで踏みとどまって来週底打ち反転という目処を立てておきたいところだが、果たして市場がそう動いてくれるかどうか微妙な状況だ。
GDPの伸びが予想を上回ったことで、米国経済は未だ堅調という判断ができるのだが、債券は買われて利回りが低下。
これはPCEコアデフレーターが伸びているためFRBが利上げを行わない、という判断を支持する投資家が増えたということで、インフレは抑えられつつある、という見方のようだ。
ということであれば米経済に対しては好感を持てるはずなのだが、となるとこの米国市場の下落は単純に業績とそれに付随し需給の問題ということになる。
メタの決算も含めたハイテク株の下落は相当影響が強く、ダウだけでなくナスダックも大幅に下落となっている。
週足で見ると、ダウは120週移動平均線を下抜けており、少々不安定な状況にある。
単純にみると次の移動平均線の下支えは30000ドル台になるが、まだ5月6月の安値までは抜けていないし、32000ドルの節目や3月の安値もあるので、そこまで悲観することはないと思うが、何れにしても今の位置で止まるには時間がかかりそうだ。
ナスダックも大幅に続落となっている。
このタイミングここまで下げてしまうともはや下値目処が節目しか見えないのだが、12400ポイントあたりになるだろうか。
一昨日までは堅調な戻りに見えていたのがここ二日間で一転してしまったのは、やはり実体経済の影響なのだろう。
これで新しいトレンドレンジを構築する必要がありそうなのだが、もう少し待つ必要がある。
先物夜間取引は不発、日経平均はダメおしの必要性
先物の夜間取引は60円安、30530円だった。
一時30830円の高値を付けたものの米国市場の影響もあってか全て帳消しとなり、この結果。
これで今朝の日経平均は横這い以下のスタートが予想されるので、ダメ押しがありそうだ。
30500円台は一応想定はしていた範囲で、240日移動平均線の位置が今日の下値目処となる。
30440円付近なのだが、ここまで仮に落ちてきたとしたら、流石に一息つけるのではないだろうか。
もちろん、この下落場面でも落ちるナイフ覚悟で掴んだ投資家もいるだろうから、見込み違いでロスカットもあるのだが、割と冷静さを保っているようにも思えるので、大きなパニックにはならないだろう。
そう言った意味でも今日はダメ押しの後、少なくとも落ち着いてくれるのでは、と考えている。
後場にその傾向が見られるなら、昨日の終値30601円はもちろんだが、高値を先物同様30800円くらいまでは見れるかもしれない。
ただ、出来るだけ上髭はつけないでおいてもらえると、チャーチストとしては安心できるのだが。
なお、30440円を割り込むと一瞬失速したような動きになる可能性はあるが、本当に市場への期待がないのであれば、30000円まで一気に行くので、その時は諦めて眺めるべきだと思う。