週末のNY市場は反発となった。

ダウは一時安値を更新したもののその後持ち直し、結果は222ドル高とほぼ前日の始値付近まで戻した格好。
失業率がわずかに上昇し、非農業部門の雇用者数も若干減少したものの、最終的にパウエル氏の発言で持ち直した格好に見える。
トランプ大統領の朝令暮改もあったが、そろそろ市場はうんざりし始めているのではなかろうか。
いずれにしても、金利が高止まりする可能性が高くなり、それと同時に景気は若干落ち込みそうな気配が見えるため、本当にスタグフレーションが始まりかけているのではという気にもなってくる。
チャートを見る限りでは、昨日も書いた通り11月19日からの下降トレンドの上限に沿うような形での推移となっていることを見ると、昨日の反発ではまだ足りないということになる。
120日移動平均線もまだ上にあるため、そこを上抜けていかない限り、ダウの上昇は望めないと思われる。
一方のナスダックも反発となったが、やはりこちらも前日の始値に僅かだが引値が届かなかった。

11月15日からの下降トレンドの下限に高値も抑えられた格好になっており、この反発も一時的との見方もできる。
これを払拭するには週明けに再度の上昇が必要なのだが、関税問題も含んだ不安定要素の中、難しい状況と言わざるを得ない。
投資家心理と需給の都合次第にはなるが、今の所判断材料は乏しく、期待することはできないだろう。
先物反発して460円高、日経平均も週初は反発が見込まれるが・・・
夜間先物取引は、一時36470円まで下げたもののその後は戻りを演じて、結果は460円高、37260円での引けとなった。

上下大きくブレながら上値が下がってきているが、安値も下髭が2本、切り上がる形になっている。
メジャーSQまではまだ日があるものの、来週の後半には方向性が再度決まる日が来そうな気配だ。
ただ、少なくとも下落の可能性の方が大きく見えるのは、今の所の素直な所感になる。
戻ったとは言え先週木曜の直近高値からの下げに対する半値より下の位置で、これに加えて一度は戻した半値戻しからの全値戻し達成前に下落しているため、勢いがかなり削がれているとも言える。
反発したと言い切るには38000円台が必要になってしまっているこの状況で、そこまで持ち上げるには少々ネタが少ない印象だ。
ただし、今週前半で底値固めをして後半に臨めるのなら、あるいは可能かもしれない。
今週はそういった意味で週の前半は注視したい。
さて、日経平均だが、週明けは少し反発が予想される。

先に書いた通り夜間先物の終値付近からのスタートとなると、一旦37000円台での推移となるだろう。
問題はそのあとで、一旦買い戻しなどで上昇した後に再度売られる可能性は高いと思われるが、実際どこまで売り込まれるか、あるいはそれほど売られずに上昇継続となるか、9時半までの動きは重要。
下げる場合は週末安値の36887円が一旦目安になるが、そこまで落ちなければ再度上昇も可能だろう。
それ以下に売り込まれてしまうと、流石に厳しい方向性となるため、もう一段の下げ、36400円台までが下値の目安になる。
一方で、上値を目指すならまずは37400円台が欲しいところで、その上は直近の窓埋めとなる37580円が妥当な目安。
ただし、完全にそこを売って反発と入れるのは37700円を抜けきっていかないとならない点は覚えておきたい。
いずれにしても、今週前半は今週後半からSQまでの方向性を決める段階にあるだろうと推測できるので、月曜火曜の動きに順張り、というのが妥当ではないだろうか。