米国の新規失業保険申請数が予想を下回り、雇用に対する不安が和らいだとこともあって、昨晩のNY市場はダウ、ナスダックとも大幅に上昇した。
前日の陰線がほぼ無かったことになったダウだが、今晩のコアデフレータなどの指標が大きく予想からぶれなければ、再び高値更新も可能と思われる。
少なくともこれまでの下落パターンとは異なり、大きな陰線の下限付近での動きとはならなかった点で、下落の不安は薄らいだといっても良いだろう。
とは言え今晩の結果を見るまで安心はできない。
FRBによるソフトランディングがうまくいくかどうか、利下げ後の最初の関門が近づいていると言えよう。
ナスダックも大幅に上昇。
陰線とはなったもののそれでもなんとか上抜けてきている。
寄り付きが高すぎたのはマイクロンの決算から半導体セクターが一気に買われた結果で致し方のないところだろう。
ダウ同様今晩次第だが、もう一段上に抜けることができれば、来週は高値にチャレンジとなりそうだ。
夜間先物が連日の大幅高で日経平均は39000円台へ
夜間先物取引は670円高と大幅続伸となり、先物では珍しく10円幅ではあるものの窓を空けての上昇となった。
引値の39330円は8月の高値を抜き、7月の暴落直前の高値をやや抜いた位置でもあり、ここを抜けると次は40000円台が見えてくるというところ。
今日はざら場で昨日のように1000円高を演じることができるかどうか、それ次第では40000円への道も開かれることになりそうだ。
尤も、自民党の総裁選の結果次第ではそれが突然閉じる可能性もあり、また、イベント通過でこの上昇が終わる可能性が無きにしも非ず、ということは頭の隅に置いておきたい。
とは言え、まずは寄り付きから前場の日経平均を考えたい。
先物の引値から39500円台まではあるだろうと思われるが、その上となると明確な目標が見あたらない。
7月に空いた窓はまだ1000円以上上にあるので、そうなるとまずは7月24日の高値39643円あたりだろうか。
その時点で前日比で700円超になるので、さらに上値の目安を考えると40000円まで、となる。
調子のいいことを書いているとも思うのだが、そこまで行ってしまうと今度はそこから失速、という嫌なことも思い浮かんでくるの。
40000円が仮に達成できたとして、そこまで経緯がどうであれ、やはり総裁選というイベントが過ぎた瞬間から、一気に方向性が変わる可能性もあるので、今日再度上昇した際に、ポジションをどうするのか、悩みどころになるだろう。
可能な限り利食いは必要と思うが、その先に期待を持ちたいのであれば、逆に失速した際に痛手とならないようなポジションを残すことが寛容かもしれない。
ちなみに失速した際に下値に関しては、少なくとも昨日の陽線の半値付近まで、38500円付近を想定しておきたい。