週末の日経平均は261円高、29388円と続伸で大引けを迎えた。
3月20日からのこの上昇過程は週足で見るとなんと5連騰となっていることから、相当な強さだったことが窺える。
反落となった1週を挟むと7連騰になるのだから、この勢いは相当なものだったと言えよう。
これを見過ごしたまま高値を予想していたのだから恥ずかしい限りだ。
反省の一言に尽きる。
セルインメイという言葉の力
Sell in May and go away. But remember to come back in September.
言葉の魔力というのは凄いものだと改めて思い知らされたが、アノマリーをあまりにも信じすぎることも時には良く無いのだと、改めて気付かされた今回だが、改めてしっかり検証した上で、再度前を向いて考えてみたい。
今回のこの日経平均の上昇は、一つに4月の段階で早いうちから売りが出ていたことが挙げられる。
アノマリーは既に万人の知るところであり、それを元に多くの投資家がその行動に出たことにより、売優勢から売り過ぎの状態に陥っていたのだと思われる。
これが結局は上げの要因となって買い戻しながら再度売るという繰り返しが起きたことで、結局ここまで上がってきたのではないだろうか。
もう1つ挙げるとすれば、それらを見越した海外投資家による先物主導の上げもあるだろう。
バフェット氏が日本株を買い増すという話は国内でも話題になったが、それ以上に米国の投資家にとっては大きな要因になったのでは無いだろうか。
自国のカリスマが買いだと堂々と公言しているのだから、それを無視はできないだろうし、それに乗る投資家やそれに乗じた投資家も多いことだろう。
そういった観点からも、先物主導でのここまでの日経平均の上昇は、日本国内の投資家、少なくとも筆者にとっては到底計り知れない結果となっていったのではないだろうか。
改めて上値を考えてみる
とは言え、やることは変わりなく日経平均の上値下値を考えるのが自分自身で決めたことであるから、失敗を恐れずに再度考えてみるのだが、なかなか難しいと言わざるを得ない。
日柄的には20日、NYのSQあたりまでが次の節目で、その次は月末、折下米国の債務上限問題が騒がれているのだが、それら節目に対して実際にどう動いていくのかを予想するのは、国を跨いでのことになるので少々厄介だ。
チャーチストと名乗っている以上、チャーチはもちろんなのだが、チャートはあくまで過去のデータに過ぎないので、先々のことはやはり現実世界のいろいろな状況に左右される。
そのためそれらの情報や状況を踏まえた上で分析して先を考えるのだが、今は要因が少々絡みにくく一本化した答えを出しづらい状況になってしまって、挙句に今回の見落としによる予想の大外れが心理的負荷にもなっているため、答えを導き出せていない。
とは言えここで止まる気もないので、無理矢理にでも捻り出した答えはいくつかある。
高値の目標としてはやはり30000円が目の前にあり、これをピークとするかしないかということ。
タイミング的にはSQを超えたことで次のSQまでのタームに入ったことから、時間的な余裕はあると考えても良いので、その場合、30000円では近すぎるため、もう一段上を考えてみると、週足チャートで自前で引いたトレンドラインの起点の1つ、2021年9月13日の週の高値である30795円が見えてくる。
ただし、これには米国、つまりNYのSQや金融不安、有りはしないがネタにはなってしまう米国債務上限問題といったファンダメンタルズなども含めていくと、日柄とテクニカルな部分だけでは見極めきれないのが正直なところだ。
そこを敢えて強引に考えを進めると、先の2つの高値目標に対して、来週中に1つ目はクリア出来ようが2つ目に向かうには判断材料が無い、ということになる。
その上でどうしても収まらずに2つ目の高値目標を目指すのであれば、これはもう米国に対するヘッジとしての日経平均、という位置付けでなければ思いつかないのだが、どうだろうか。
もちろんその場合は2つ目の高値を6月上旬までにクリアする、という少々強引な動きの予想になるのだが。
率直な感情的意見
尤も、自分の気持ちに素直に従って考えるだけであれば、来週が天井で下がっていく、という考え方もできるのだが、ではその場合の下げ方や下値目標、そもそも下げていく要因はなんだろう、と考えると、これまた簡単には答えが出ない。
もう良い加減上がったんだからそろそろ下げるよな、というだけの理由では下がるきっかけにはなるかもしれないが、ではどこまで下がるのか、その根拠は、となると、な〜んにも思いつかないのである。
ここまでの上げの理由は先に書いた通りなので、となると、もしここから理由はともかく下げると考えるなら、それはここまで主導してきた先物が反対売買されることになる。
つまり先物買いの用事は済んだということになり、つまりそれは米国に対するヘッジの用が済んだのだろう、という答えになるので、そうなると時期的に来週は少々早いのでは?となる。
つまり、逆説的に考えると、なんとなく来週は下がりそうだ、という考えは、間違っている可能性が高いのでは、ということ落ち着くわけで、モヤモヤしつつも率直な感情的意見はどうも正しくなさそうだ、と自分を納得させるしか無いのである。
結局、20日までは高そうだ
もちろん来週から下げていく可能性もあるのだが、結論としては、30000円または30700円台を目指すような動きが来週以降も続くとも考えられること。
その場合に20日かそれを超えて6月頭までの更なる2〜3週間の期間、ダウの動きを無視して動くだろうということ。
20日まで高ければそのあとから、月末まで高ければ6月初旬から、下げは始まるだろうが、その場合の下値は正直予想がつかないこと。
そして最後に、これらの予想の白黒は、多分週明け火曜には決着がついているのではないだろうか、ということになる。
なぜ火曜なのかは、1週間の流れで早ければ火曜の前場でその週の動きが大体見えることが多いという個人的なアノマリーでもちろんそうではないこともしばしばあるのだが、そうなるなら月曜の10時頃からもう下げ始めて良いだろう。
そうでなければ火曜までは結論は先延ばしにしておくことになるのだが、月曜早々から下げるなら金曜の夜中に上がることはまずないと思うのだが。
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