昨日の日銀の発表から一気に売られた日経平均だが、昨晩のナイトセッションもダウの動きとは関係なく225先物は一時買い戻されたもののその後も売られ続け、26320円で取引を終えている。
流石にもういいだろうという位置になってきたが、現物の窓埋めを考えると、もう一つ直近の窓が下に残っているので、ついでにそこまで、という話もできなくはない。
10月3日〜4日の窓は、10月13日に埋め切らないまま上昇に転じたため、ここで再度埋めに行くならば、今日の下値目処はその付近、という考え方もできそうだ。
26223円付近ということになるのだが、ここで反転するとして、その後の展開がどうなるのか、が年末までの重要なストーリーとなろう。
銀行株の動きがおかしかった
個別では以前から三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)をみていたのだが、どうもここ数日、日経平均が下げ基調の中、銀行だけが買われ続けていたことに違和感を覚えていたのだが、もしかしたら今回のことが関係しているかもしれない。
こうなると銀行・金融株有利なのは誰の目見にても明らかだが、ここから参戦するにはちょっと勇気もいる気がするが、見ておくべきではあるだろう。
異次元緩和の終焉か
黒田日銀総裁は、「利上げではない」と言ってはいるものの、マスコミの取り上げ方は「実質的な利上げ」という口調で投資家に対する印象をつけようとしている。
もちろん、実質的に長期金利は上昇することになるのだが、現時点ではYCCの観点からの長期金利の上限を少し上に広げて、全体的なバランス調整をした、ということは嘘ではないだろう。
ただし、何事もきっかけというものは存在するので、これをきっかけとしてこれまで続いてきた異次元緩和政策が変化していくことは、これもほぼ間違いないだろう。
この後は、どのような着地点を作っていくのか、黒田総裁の後任に委ねることになるのだろうが、少なくとも目先それが見えてくることはあまり期待できそうにない。
となると、まだしばらく日経平均は爆弾を抱えたままの格好で、通常運転を続けなければならない状況となるため、非常に難しい展開が続くことになりそうだ。
目先は底打ちをして一旦買い戻しはあるだろうが、明日以降も日々状況を確認しつつ、相場に臨むしかないだろう。
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