週末のNY市場は大幅な反発となった。

ダウは846ドル高と一気に史上最高値の更新。
ジャクソンホールでのFRB議長パウエル氏の発言内容は、ざっくり捉えれば利下げに対して肯定的ではあったため、結果的には買い材料となったと言える。
ただ、米経済の不安定さも述べており、単純に利下げを確約するような内容ではなかった。
それでも市場は年内の最低2回の利下げを織り込んだかのような動きにも見え、この反発が本当に正しいのかどうか少々疑問に思うところもある。
とは言え今はその結果を論じるには早すぎるので、9月までの流れをもうしばらく見るべきだろう。
ナスダックも396ポイント高と大幅に反発。

ソフトバンクに続き米政府もインテル株を保有するという話で半導体関連は活況を見せた。
ただ、チャート的には底打ち反転までで、高値の更新はしばらくお預けとなりそうな形に見える。
ダウ共々今晩この大幅な上昇に対する反動がどこまであるか、この後の動きを想定する手掛かりとなるだろう。
先物一時43000円台回復も結果は42950円、日経平均は底打ちから反発期待
週末の夜間先物取引は、NYの大幅な反発を受けて一時43100円まで上昇も、結果は380円高、42950円での引けとなっている。

ダウや安ダックの上昇率の半分程度に終わったと言えるが、他国の金利問題に対する結果として考えるなら当然のことだろう。
ここからは自国内の動向がカギとなるため、月内最終である水曜までとそれ以降でどう変わるかに注目したい。
チャートで見ると6月23日からの平行チャンネルの上限が43180円付近、先週水曜の陰線の中央値が43265円と、上値の目安はその辺りだろうか。
下値としては6月13日からの平行チャンネルの上限が42850円で、金曜の高値42750円、終値42570円といったところ。
これを受けて日経平均は底打ち反発が期待される。

ただ、NYほどの大幅上昇は難しいのではないだろうか、と、どの程度の市場関係者が思うかで、結果は変わってくるだろう。
大きな期待がない分、スムーズな反発につながりやすいこともあるため、緩やかな動きでいつの間にか、という展開が望ましいと考える。
とは言うものの先物とは違ってチャート上ではあまり手掛かりが見つからず、目安は少々曖昧ではあるが、上値は先週木曜の高値42926円、その前日の陰線の中央値43080円前後、その高値の43425円といったところ。
43300円台に入ってしまうなら反発は確定と考えていいだろうが、月内最終でもある意味変わる可能性があるので、今しばらくは短期的な目線で見ておくべきだろう。
一方、上昇に乗り切れなかった場合や一時的でも下げを見せるような場合は、週末の高値42720円と終値42633円は目安になるだろう。
先物の下値目安を考えるともう一段下となる42500円台もあるが、いずれにしても下げても42000円後半での動きで収まる可能性は高いと思われる。
それを大きく下回るようなことがあるならば、何か他の問題が出ていると言うことになるので、その場合は市場に出てくるニュースをよく確認すべきだろう。