昨晩のNY市場はダウとナスダックで結果は分かれることとなった。
ダウは128ドル安と反落、先週末の位置からは概ね横這い。
上昇一服感が増してきており、今晩次第では反落もあるのでは、と思わせる形になった。
ISM製造業景気指数が予想よりも上振れし、景気に対してはポジティブな印象だがドル高金利上昇が進むと今月のFOMCでの利下げに対する期待が削がれることとなり、株式市場にとってはネガティブになりかねない。
そうした思惑と、ここまでの上昇分に対する利食いなどもあって需給が悪化する可能性も出てくる。
今晩は主な指標の発表はないため明日まで待つことにもなるが、こうした間隙を突いて仕掛けられることもあるので、今晩までの先物を含めて要注意といったところだ。
一方のナスダックはハイテク部門の牽引により、一気に史上最高値更新となった。
正直ここで一気に来るとまでは思っていなかったのだが、結果オーライだろう。
本来はこの時期はクリスマスラリーで上昇しやすい時期でもあるのだが、トランプ次期大統領の様々な先走った発言により、不安定がが増している。
今のところはプラスマナスを考えた場合、プラスに傾きそうではあるが、ドル高が進行すると金利が上昇するため、来年以降の企業業績などを踏まえると、市場にとってはあまりよろしくない方向に進むことになるので、注意が必要だ。
何れにしても短期的にはまだ上昇の余地があるので、ここからの推移には注意しつつ順張りという方針になるだろう。
先物150円高、日経平均は上抜けのチャンス
夜間先物取引は、150円高、38620円での引けとなっている。
僅かではあるが20日移動平均線の上に日足が顔を出している。
60日移動平均線を下支えとするならば、ここは上抜けていく可能性はあると見てよいだろう。
月替りの若干変わったようにも見えるので、ここは素直に上昇期待といきたいところだ。
これを受けて日経平均はプラスでのスタートとなるだろう。
これで一週間ぶりの39000円台の可能性も出てきた。
まずは38975円の過去の高値ラインが最初の目安になり、ここからサクッと39000円台の乗せて前場を終えることができれば、漸く、といったところだろう。
11月25日の高値39053円がその上の目安となるが、状況次第ではあるが、それすらも通過点となるかもしれない。
その場合は39300円台まで伸ばすことになるのだが、流石にそこまでは難しいかもしれない。
一方で、38200円を割るような場面があると、少々勢いが削がれてしまう可能性がある。
120日移動平均線の38282円が下値の目安なので、これを前場で割り込まないことが上抜けの条件と言っても良いだろう。
恐らく寄り付きは一旦38700円台まで上昇してから押しが入って昨日の終値付近で揉み合ってから反転上昇、というシナリオがありがたいのだが、まあそう上手くいくわけもなし。
今日はそういった上昇期待を持ちたくなる状況になっているが、これを売り叩かれてしまうとかなり厄介な相場ということにもなるので、その点頭に置いたうえで相場に向かいたい。