昨晩のNY市場は反発。
ダウは前日の下落分の7割を回復し、週初の終値付近に戻した。
ASMLの株価は続落となっているが、半導体部門全体への波及は何とか収まった模様。
ただ、一部の国に対するAI関連半導体の輸出規制が米政府によって検討されている模様で、その辺り含めて半導体部門はまだ予断を許さぬ状況とも言えるだろう。
今日の午後から晩にかけてECBの金利や小売売上高、フィラデルフィア景況指数、新規失業保険申請数など重要指標が目白押しなので、今晩の動きは重要となりそうだ。
ナスダックも反発となったが、こちらは先週末の位置にとどまった。
半導体部門に対する警戒心は緩んでおらず、上値の重い状況だが、この位置で踏みとどまれるかは今晩と明日にかかっていると思われる。
ここから下げてしまうとトレンドが崩れ始めるので、それは避けたいところ。
大統領選前ではあるが、10月後半というタイミングでもあるので、厄介な時間帯で難解な状況と言える。
先物280円高も日経平均の大きな窓が重しに
夜間先物取引は280円高、39470円での引けとなった。
前日の陰線の半値は抜いたので、なんとか戻せるかも、という位置ではあるが、その前の高値をつけた陽線から見ると半値には達しておらず、戻るとしても限定的となりそうだ。
今日明日の動き次第で、右肩上がりの上昇トレンドが変わる可能性もあるので、要注意といったところになる。
一方日経平均のチャートは大きな窓が空いている状況で、かなり苦しい形。
先物に鞘寄せしたとしても39500円前後までの戻りでは、窓の下限まで400円以上の差があるため、窓埋めは難しそうだ。
仮にこれを埋めに行って39910円まで戻れるなら、再度上昇トレンド継続とも成り得るだろうが、今日V字回復となるかどうか、少々難しいように思う。
選挙前に下がるパターンはここしばらくは見られなかったのだが、今回は与党苦戦が最初から見えているのと、短期決戦でもあるため、動きが激しくなりがちだ。
おまけに10月後半という売りが出やすい時期でもあり、上値が重くなりやすい。
今日は先物の終値付近から始まるとして、上値の目標は先の通り窓の下限となる39910円だが、先週末の高値39668円にまずは届くかどうか。
これを抜けていかないと窓埋めは無理なので、失速するとしたらそこからになりそうだ。
下値は39000円のラインと更にその下の20日移動平均線の38650円付近が今日は目安になる。
昨日は思っていたほど下げなかったという印象なのだが、今日も前場の勢いが続かなければ、昨日同様に下値の気になる1日になりそうだ。