米国の債務上限問題はバイデン大統領と下院議長との間で債務上限引き上げについて合意したとの報道があり、これでひと段落といったところ。
最初方デフォルトはないだろうということは再三書いて来たが、とは言えそこまでの経緯や手続きは必要な行為なので、現場含め関係者の方々には労いの言葉を。
それをネタに煽るような記事を書き続けていたメディアに対しては、いい加減にしろと言いたいのだが、それはさておき。
ダウは上昇となる
普通に考えたらそうだろう。
ここまで重石になっていた問題が片付いたのだから、一旦反転上昇は当然で、すでに金曜日に反転しているのだが、一旦は34000ドルを目指す動きくらいはしても良さそうだ。
ただ、FOMCまでの2週間はまだなんとも言えない。
FRB理事たちの発言は、ここのところ再度の利上げの可能性やインフレの継続、物価の高止まりを示唆しており、引き締めの継続という話がちらほら出ているためだ。
これについてはもうしばらく様子見が必要で、両手をあげてダウの上昇を見ていることはできそうにない。
が、いずれにしても一旦底打ちから反転上昇は今週の前半にあると思われる。
NASDAQがどう動くか
一方、NASDAQにとってはFOMCの利上げ問題が再度注目を浴び始めることはあまり良いことではない。
再びの金融引き締め策が提示された場合、今の上昇に水を刺す可能性は十分ある。
おりしも高値を更新し続けているだけに、一旦天井となる可能性は否めない。
ここは月曜の動向次第で投資家の心理によって左右されるため、様子見と行きたいところだ。
ドル円は不明
ちなみに為替については全くわからないというのが正直なところ。
本来なら金利に対して動くべきだろうが、債務上限問題がここまで引き伸ばされていたにも関わらず上昇を続けていたことについて、正直理由が見えてない。
「デフォルトが起きると債券が暴落して金利が上がるからドルは暴騰する」という解釈をTwitterで見たのだが、少々無理がある気がしてならないのだが、そもそも国債が暴落した国の通貨の価値は見かけ上の金利だけで買われるものだろうか?
それをいうならロシアのルーブルは、ウクライナ侵攻後どうなっただろうか?
それを考えると、その理屈は当てはまらないのでは、と思うので、その逆に「デフォルトが回避されたら国債は上がって金利が下がるのでドルは下がる」というのもまた信憑性に欠ける気がするのだが、かと言って上がる理由がそもそも見つからない以上、なんとも言えない、というのが個人的な見解である。
一概には言えないのだが、この形だとまだ伸びそうに見えるので、目標は142円台となるだろうか。
ただ、これについては週明けの動き次第とさせていただく。
日経平均は先物に鞘寄せ
週末の日経先物は31500円で引けた。
ナイトセッションのざら場では560円までつけたようだが、とにかくこの上げ方は先々週に見せた動きに近く、必要に迫られて勝っている感がある。
こういう上げでは天井をつけやすいのだが、ただ、これとは別に売り残も多いため、実に下げにくい状況となっているため、一概に天井をつけるとは言えない。
逆にここで、週末の買いの手が月曜に利食いできてしまうと、一回転した後、再び買いの手に回るため、一瞬押した後で再度上昇に転じる可能性がある。
そう言った観点で考えると、寄り付き高く始まって押し目があったとして31100円台だが、そこまで押さずに31300円割れくらいで結局押し目無しとなって上昇するパターンがあるかもしれない。
逆に、どうしても天井だというのであれば、31000円を割って900円台くらいは付けてこないと、下げ基調に転じることは難しいだろう。
これが月曜の前場10時までの間でどう動くかによって、ある程度先が見えるのではないだろうか。
その他の転換点としては、月替わりの木曜から、外資系が買ってくるのかそれともそれまでの買いを清算してくるのかで大きく変わるだろうが、そこまでの短期売買だったとしたら、この先かなり残念な相場が待っていることになる。
そうならないことを願っているのだが、そこは先の話なので、様子を伺うしかない。
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