昨晩のNY市場はまちまち。

ダウは小幅続落となってこの形。
1月31日からの下降トレンドのレンジ下限を二日連続で終値ベースで下抜け、20日移動平均線と120日移動平均線や60日移動平均線に挟まれる格好となった。
FOMCが終わり、FRBのパウエル議長は予想通り金利は据え置いたが、先々の金融緩和策について、利下げ幅の縮小を示唆する発言があり、トランプ大統領の圧力に対抗するような内容となった。
これに加えてイランへの攻撃の可能性も出てきており、イランイスラエル問題は市場にとって大きな不安の種となりつつある。
今晩は奴隷解放宣言の日で休場のため、明日の週末を前に売りが出ていたとも言えるだろうが、このタイミングで中東情勢が大きく動いた場合、明日の晩はかなりのインパクトを迎えるかもしれない。
ナスダックは小幅続伸。

ダウとは少し異なる形だが、トレンドレンジの下限を下回った形になっている点は同様。
まだ確定ではないが20日移動平均線までの調整はあってもおかしく無い格好になっている。
ダウのところでも述べたが市場を取り巻く環境は著しく悪化しており、今晩の球場を挟んで明日の晩は大きく動く可能性がありそうだ。
いずれにしてもNY市場は注意が必要な状況と言える。
先物はザラ場高値から一転、200円安で日経平均は高値警戒から一旦調整か
夜間先物取引は、17時のスタートこそ高値をつけたもののその後は売られる一方で、結果は200円安、38650円となった。

5月26日からの上昇トレンドのレンジ下限を昨日はうわ抜けたかと思われたが再度阻まれた格好で、今日は夜間高値38950円や昨日の終値38850円を抜けることができるかどうかといった塩梅になりそうだ。
ここで高値が決まると一旦下を見ることとなるため、今日や明日の週末に20日移動平均線までの調整もあり得る。
ここまでの上昇に対して先週の金曜のような下げ方も可能性としてはあるため、38000円を一気に割り込むことも念頭に入れておいた方がいいだろう。
これを受けて日経平均は昨日の高値から一転、売りに転じるかもしれない。

高値引けとなった昨日だが、もう一段上を目指すには少々辛いスタートとなりそうだ。
もちろん、昨日のスタートのように先物の下げを一気に挽回するような買われ方が起きる可能性もあるが、正直昨日は不自然な動きだったとも言えるため、二日続けて同じことが起きるとは限らない。
週末を前にした木曜だけに十分注意して臨みたい。
上値の目安は昨日の高値38885円だが、そこまで伸びるならまだ昨日のような動きも期待できる。
一方で下値は前日の日足の半値付近となる38620円、前日始値の38364円が目安だが、割り込むと意外に早く下げる可能性もあるため、38000円までは意識しておいてもいいかもしれない。
先週の動きと比較しても今日明日は注意したいところだ。